テークアウト料理タクシーがお届け

新たなビジネスの形に期待感

新型コロナウイルス感染拡大で需要が伸びているテークアウト。だが、「家着をわざわざ着替えるのもなぁ」「化粧もしなきゃ」。そんな面倒くさがり屋にぴったりな「タクシー×テークアウト」のサービスが、松本平でも重宝がられている。
松本市のアルピコタクシー(南松本1)は飲食店のテークアウトを紹介するサイト「城町バルTOGO」を運営するまつもと城町バル実行委員会と連携。サイトにある一部の店の料理を届けている。同市内の事業者有志でつくる「グルタク」プロジェクトの実行委員会も、メトバタクシー(浅間温泉2)が松本駅周辺の8店舗を対象に事業を展開している。
「タクシー×テークアウト」は、コロナ禍を受けた「新しい生活様式」として定着するか―。

特例措置受け開始課題あるも手応え

アルピコタクシーのテークアウト宅配サービスは、タクシー事業者による「有償貨物運送」の特例措置を受けて始めた。
対象店は客から注文を受けるとアルピコタクシーに連絡、配達先を指示して届けてもらう。エリアは、松本駅前からおおむね4キロ圏内。配送料(一律500円)と料理の価格を含めた料金の精算は、現金かスマホ決裁(PayPayまたは楽天ペイ)で行う。
アルピコタクシーによると、大型連休中には1日平均10件前後の利用があったという。リピーターもいるといい、「料金面など課題はあるが、手応えは感じている」と、松本営業所長の古田哲也さん(49)。特例措置が9月末まで延長されたのを受け、当面の間、同サービスを続ける予定だ。
松本市大手4の「Pizza Verde Matsumoto(ピッツァヴェルデマツモト)」も同サービスを利用。オーナーの五味靖夫さん(52)は「配達をプロのドライバーにお願いできるのは、とてもありがたい。取りに来るわずらわしさも解消できるので、気軽に頼めるのでは」と話す。

仕組み変え事業化末永いサービスに

一方、「グルタク」プロジェクトはコロナ禍を受けた国の特例措置とは別のサービス。飲食店に料理を注文した客が別途、タクシー会社に車両の手配を依頼し飲食店名と時間などを指示する。飲食店はタクシー会社に配達を依頼できない点が、特例措置と異なる。
メトバタクシーの運転手は飲食店から商品を受け取り、料理の代金を立て替えて払う。注文した客は料理を受け取ると、運転手に料理と配達の代金(松本駅から3キロまで500円、5キロまで1000円、7・5キロまで1500円、10キロまで2000円)を合わせて支払う仕組みだ。
17日までに約50件の依頼があり、リピーター客も増えているという。同プロジェクト代表の村山久男さん(52)は「今後、生活様式が大きく変わる。末永く事業として取り組んでいきたい」と期待している。

アルピコタクシーによる配達の依頼は「城町バルTOGO」のタクシーデリバリーのページから。メトバタクシーによる配達は「グルタク松本」で検索。