免疫力を向上 音楽療法とは?

コロナ禍の今こそ実践して

「528ヘルツ」「4000ヘルツ」。聴いた人が心地良く、安らぐ周波数で、病気の予防や改善、免疫力の向上に役立つという。
「みんなから『とても70歳とは思えない』とよく言われます」。そう笑顔を見せるのは長年、「音楽療法」を研究、提唱し、自らも実践してきた埼玉医科大元教授の和合治久さん(松本市元町)。
和合さんが勧める音楽療法は、特定の周波数を多く含む音楽を聴くことで自律神経のバランスを整える。新型コロナウイルス感染拡大で免疫力の向上に関心が集まる中、音楽療法もテレビやラジオの番組で特集が組まれるなど注目されている。
心地良い音楽を聴いて健やかに―。そんな便利で簡単な健康法とはどんなものなのか、和合さんに聞いた。

自立神経整える心地よい周波数

松本市元町の和合治久さん宅敷地内にある一室にお邪魔した。提唱する音楽療法を体験できる「実験室」だ。
1枚目のCDが回り出す。12面体や円筒形の高性能なスピーカーから流れてきたのは、モーツァルトの「バイオリン協奏曲第4番ニ長調K218~第3楽章」。4000ヘルツの周波数を多く含むという。耳なじみがある曲でもあり、非常に心地良く感じた。
次のCDが奏でるのは、賛美歌「アメージング・グレース」。一般に「愛の周波数」とも「奇跡の周波数」とも言われる528ヘルツを多く含んでいる。こちらは、心地良さを通り越して眠気が襲ってきた。
この2つのCDは、ともに和合さんが監修した。このうち「心と体を整える~愛の周波数528Hz」のタイトルが付いたCDは、2015年の第57回日本レコード大賞の「企画賞」を受賞している。
自律神経には、ストレスや緊張で活発に働く交感神経と、リラックス時に活発化するとされる副交感神経がある。「今、2つの周波数の音のシャワーを体全体で浴び、曲の好き嫌いにかかわらず副交感神経にスイッチが入った。これが音楽療法です」と和合さん。そして「過剰に働きがちな交感神経にブレーキを掛け、自律神経にめりはりを付けることが体の健康に重要なんです」と解説する。

モーツァルトの音楽特性に着目

約30年前、埼玉医科大短期大学の教授として免疫学を教えていた和合さん。当時、「未病」(健康から病気になる中間の状態)の医学に注目し、「未病を克服して健康寿命を全うする生き方」を研究テーマに掲げていた。
心地良く響くモーツァルトの音楽特性に着目し、免疫との関係を調べるプロジェクトを立ち上げた。さまざまな実験から、モーツァルトの楽曲には唾液の分泌を促し、血圧や心拍を安定させ、体温が上昇するなど、副交感神経に作用する音響学的な要素があることを明らかにした。
さらに8、9年前、「遺伝子を修復する」とされていた「ソルフェジオ周波数」の基本の周波数「528ヘルツ」にも注目。モーツァルト音楽療法の健康効果とよく似た効果が得られることが分かった。

「美容」にも有効近日CDを発売

2018年に大学を退官し、実家に戻った和合さん。現在のコロナ禍について「感染を心配するストレスで、未病状態の人が増えているのでは」と指摘。「予防は治療に勝る|という言葉がある。音楽療法は、ただ聴くだけの簡単な方法。交感と副交感神経の切り替えを意識することを習慣化し、免疫力を高める生活スタイルを確立してほしい」と呼び掛ける。
メディアも活用し効果を訴える和合さん。5月29日にはラジオNHK第1「武内陶子のごごカフェ」に出演。音楽療法について解説し、効果などを紹介した。今月11日には、NHKのBSプレミアム「美と若さの新常識粘膜乾燥の緊急事態?」という番組で、乾燥肌の防止など美容にも音楽療法が有効|と強調した。
これまでに発売された和合さん監修のCDも再び売れ始め、近日中に「モーツァルトと4000ヘルツ」を前面に出したCDも発売される予定だ。