松商高吹奏楽部 テレワーク合奏を動画配信

軽快なテンポと振り付けで楽器を演奏する高校生が次々と画面に登場する。松本市の松商学園高校吹奏楽部の総勢約60人が各自宅で撮影した演奏動画を集め、編集した。コロナ禍でコンクールや演奏会が中止となる中、「テレワーク合奏」を動画配信し、世界中に元気と笑顔を届けている。
今月8日、人気デュオ「ゆず」の「うたエール」の演奏動画をYouTubeで公開した。「今の安心は皆様のおかげです」「あなた方は私達のヒーローです!」。手書きのメッセージと「世界中の医療従事者の方々へ」のタイトルで始まる。
楽器を揺らしたり、歌を交えたり。日本語、英語、中国語、フランス語など10カ国語で「勇敢な姿に心からの敬意を」のメッセージも発信。MAKEITBLUEJAPAN実行委員会の活動に賛同し、「今、私たちができることを」と部員全員で企画した。
新型コロナウイルスの感染拡大で休校となり、集まって部活もできない日々が続いた。全国大会出場を目標に練習してきた吹奏楽コンクールも中止に。30回目となる節目の定期演奏会もなくなり、目標を失い掛けていた。
そんな時、たどりついたのが、部員が各自宅で演奏しネットで音を合わせる「テレワーク合奏」だった。4月末には定番曲「宝島」を動画で公開。「ILOVE吹奏楽」「吹奏楽でみんな1つに」「今は充電期間!!この困難が過ぎたら爆発させよう」…。そんな前向きなメッセージボードも示し、1カ月半で7万2700回以上再生された。
「普段、当たり前に思っていた合奏が(コロナ禍で)実は当たり前ではなかったことに気付かされた」と藤原香乃部長(3年)。学生指揮者の森田さくらさん(同)は「音楽の力で世の中を元気にしたい。部活引退まで残された時間はわずかだが、やれることを精いっぱいやって1、2年生にバトンタッチしたい」と前を向いた。