2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

楽しみながら知識を吸収「学習漫画」

歴史や人物などを理解しやすく表現した「学習漫画」。近年は職業や性教育など授業で学ぶ教科以外の分野にも広がり、大人も読み応えのある作品が増えています。子どもが漫画で知識を付けておくと、授業に興味を持てたり社会の構造や働くイメージをつかめたりと良い面があります。さまざまな作品の中から5冊を紹介します。

体の仕組みを分かりやすく

★はたらく細胞
人間の細胞の数は数十兆個。その一つ一つが役割をこなし、私たちの体を支えてくれています。本書はその細胞を擬人化。インフルエンザに感染した、すり傷をしたといったときに、体の中でどんな攻防が繰り広げられているのかを紹介しています。
体内をめぐり酸素を届ける赤血球、細菌やウイルスなどを駆除する白血球(好中球)など、それぞれの働きや反応など体の仕組みを知ると自分の体がいとおしくなります。物語の間には、細胞の役割などの注釈もあるのでとても分かりやすいです。新型コロナウイルスが流行する今、親子にお薦めの1冊です。

動物の生態や特性理解でき

★天地創造デザイン部
これを読めば、動物園や水族館が100倍楽しくなるといわれている作品です。
舞台は天界にある動物の「デザイン部」。社員たちは、クライアントである神様から注文を受けてさまざまな動物をデザインしていますが、試作品はバランスが悪くて立てなかったり、排せつに支障が出たりと苦労の連続。試行錯誤の末、やっと採用にこぎ着けます。
キリンの首が長くなった理由など、現在いる動物がデザインされた解釈が面白く、動物の生態や特性を理解できます。登場する動物の「図鑑」が収録されているのもお得。動物好きな大人も夢中になれます。

アレルギーや毒など事件解決

★薬屋のひとりごと
偏差値35から2浪して東大に合格し、その学習術などを紹介する現役東大生・西岡壱誠さんが「勉強になる漫画」の1冊に挙げた作品。中国を思わせる架空の帝国を舞台に、そこで起きるさまざまな事件を、「薬師」の少女・猫猫(マオマオ)が解決していくストーリーです。
「植物の毒や食物アレルギーは呪い」という時代背景ですが、猫猫が次々と解いていく内容は現代でも役立つものばかり。新しい知識が身に付くかもしれません。

物理の法則や化学反応式で

★DR.STONE(ドクターストーン)
ある日、謎の光によって一瞬で全人類が石になってしまった世界。3700年後に石化が解けた主人公の科学オタク高校生の千空と、一足遅れで解けた体力自慢の友人・大樹が、力を合わせて「文明」をつくっていくというストーリーです。
鉄、火薬、ガラス、電気、コーラ…。千空がこれらを作るための材料をどう入手するか、物理の法則や化学反応式などを使い、失敗を繰り返しながらも諦めずにどう製造していくかという展開に引き込まれます。
話自体が面白く、科学史も学べる充実した内容です。

本への愛情でのし上がって

★本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません
本が大好きな女子大生が、念願かなって図書館で働けることになったその日に死んでしまいます。病気がちな5歳の女の子に生まれ変わったものの、ほとんどの人が読み書きできず、書物も普及していない異世界。そこで本を作ろうと奮闘するストーリーです。
他にもありそうな物語ですが、本への愛情を武器に、タイトル通り徐々にのし上がっていくところが読みどころです。転生した貧しい家ではさまざまな苦しい経験をし、やがて裕福になっても別の苦しみを味わい現実の厳しさを知る主人公。その姿を通して、思い通りにならない環境でどう生きるか─ということも学べる作品です。