松商高OB・OG選手らが次々と動画で後輩にエール

新型コロナウイルスの影響で高校の全国総体(インターハイ)や野球の甲子園大会などが中止となる中、松商学園高(松本市)の卒業生で各競技で活躍するアスリートたちが、後輩らを激励する動画メッセージを次々と寄せている。県レベルの代替大会が開催される競技もされない競技も励ましを力に、3年生は最後の日まで練習に励む。

甲子園に出場した硬式野球部OBをはじめ、サッカーや男子バスケットボール、テニスなどプロで活躍するアスリートやアマチュアの指導者ら14人が、6月末までに後輩の各部員にメッセージを寄せた。
このうち柔道部には、来年に延期された東京五輪にカナダ代表として出場を目指す出口クリスタ(日本生命、2013年度卒)、高校時代に女子63キロ級でインターハイを2連覇した津金恵(パーク24、同)の両選手らからメッセージが届いた。
出口選手は「試合に勝つことも大事だが、それ以上に過程が大事。そこを目指して頑張ってきた人たちは、将来報われる」と力を込め、五輪延期にも触れて「来年の方が強くなるという決意をし、プラス思考でやっている。腐らずに今できることを考え、共に頑張ろう」と後輩にエールを送った。
密着が避けられない柔道は、県総体代替大会の7月開催が認められず、3年生は試合ができないまま部を去る。同校の3年生は男女7人。今年1月の全国高校選手権県大会の団体で初の男女アベック優勝を果たし、3月の全国大会出場を決めていたが、コロナウイルスで中止に。
インターハイに懸けていた選手も多かったが、女子主将の小池冴羽乃さんは「先輩たちからの動画を見て、自分も腐らずに頑張ろうと思えるようになった」と、今も道場で稽古に汗を流す。卒業後は警察官を志望。「柔道を続ける」と前を向く。
部は現在、全日本や県の連盟が示したガイドラインに沿って練習を再開し、マスクを着用して基礎練習や筋トレに励む。2人1組の打ち込みはできるが、試合形式の乱取り稽古はできない状況が続く。
昨夏のインターハイ60キロ級に出場した男子主将の小島凜成さんは「試合に出られなくても、自分の柔道人生が終わったわけではなAい。心が折れそうになったが出口さんの言葉に救われた。できるところまで部活を続け、後輩に思いを託したい」。

ほかにもプロ野球巨人の直江大輔投手(18年度卒)、横浜DeNAの上田佳範コーチ(1991年度卒)、BCリーグ信濃の柳沢裕一監督(89年度卒)、バスケットボール男子Bリーグ信州の武井弘明選手(09年度卒)、サッカーJ1サガン鳥栖の高橋義希選手(04年度卒)らが動画メッセージを寄せた。会員制交流サイト(SNS)のインスタグラムや、同校のホームページなどで一般にも公開している。
7月に高校選手権長野大会の代替大会が開かれる硬式野球部は、3年生が32人。捕手で副主将の肥後正優さん(3年)は「応援してくれる先輩方がいて、うれしい。めげることなく期待に応え、絶対に優勝したい」。全国選手権の県予選が残るサッカー部の3年生も32人。部長の成澤慎さんは「ベンチに入れない人も含め、全員で最後の大会を勝ち抜きたい」と闘志を燃やす。