北ア南部・夏山常駐パトロール隊 コロナ禍対応で活動

県山岳遭難防止対策協会の北アルプス南部地区・夏山常駐パトロール隊が15日、今季の活動を始めた。涸沢を拠点に槍・穂高連峰のパトロールと遭難者の救助が主な任務だが、コロナ禍の今年は隊員の3密を避けるため、登山口で登山者に検温や注意喚起を行うなど、例年と違う形で8月25日まで活動する。隊員14人が一ノ沢、中房、三股の登山口3カ所と涸沢に分かれて活動。登山口班は2人1組で午前5時から登山者を迎え、日中は日帰りで登山道をパトロール。涸沢班も基地から日帰りできる山域を巡回する。
隊員4年目の藤田剛央さん(36、松本市庄内)は、16日に一ノ沢、17日は三股へ。両日とも20~40代の登山者10人ほどが訪れたが、「自宅で毎日検温して来るなど、例年より準備が整っている人が多い」と見る。
隊員には登山口が拠点の任務にもどかしさもあるが、「少しでも事故が減れば」と力を入れる。加えてこれまで手付かずだった、山域の低い場所で無線や携帯電話の電波が届くかどうかを、調べることもできているという。
一方、例年はパトロール中に発見したけが人に応急処置を施したが、今年はウイルス感染症対策で接触を避けるため、原則県警に通報するだけに。
藤田さんらは「救助のスピードが遅くなり、人員不足もある。登山者は救急セットを必ず持参し、早め早めに行動するなど“自分の力でどうにかなる部分”を増やして入山してほしい」と訴える。