【なないろキッズ】 #44 多方面で性教育サポート

前回の性教育の話題の中で、十分触れられなかったことを補足します。
性の話題も、口頭で話すだけでなく、視覚的に具体的に説明する方が分かりやすいです。また、本やパンフレットのような市販品を使う方が、子どもにとっても重みが感じられて入りやすいこともあります。
性教育を、どこで誰が行うかは一律に決められません。学校でもある程度は行われるものの、学校が性教育に特に力を入れていない限りは、発達の偏りのあるお子さんにとっては、具体性に欠けしばしば不十分です。
低年齢のお子さんに対しては、親が家庭で丁寧に話すのが最も安全ですが、思春期以降は、親が子どものプライベートに踏み込み過ぎるとかえってこじれることもあり、思春期以降の男女の付き合い方のマナーや性衝動のコントロールといった話題は、親以外の信頼できる大人が担う方がスムーズかもしれません。
また、一人親家庭の場合、異性の子どもに自慰のやり方を話すわけにもいきません。特別支援学級・学校や、当事者会、民間事業所、かかりつけ専門医療機関など、発達特性にも熟知した支援者が担当するのが理想かもしれませんが、発達の偏りのあるお子さんの性教育の方法というのが確立しておらず、どこでも取り組めているわけではなく、個人的には今後の課題だと思っています。
また、発達の過程では性自認に違和感や迷いを覚える方もいます。性の多様性を示す「LGBTQ」なども話題にしておき、本人が率直に相談しやすい状況を整えておきたいものです。