【像えとせとら】菅原道真公十一歳の像・深志神社(松本市深志3)

「学問の神様」「天神様」として知られる菅原道真公(菅公)を祭る深志神社。神楽殿横の神苑(しんえん)に、金色に輝く少年がすっくと立つ。左手に筆と帳面を持ち、右手のひらで何かを受けるしぐさが…。
11歳の春の一夜、師から詩を詠むように言われ、「月夜に梅花を見る」と題した五言絶句を詠み上げたとする場面。たぐいまれな才能の持ち主だったことを物語る。
像は「月の光を浴びた菅公が、光とともに降りてきた漢詩のインスピレーションを右手で受け取る瞬間を表現している」と、同神社権禰宜(ごんねぎ)の小林義幸さん(61)。
像の建立は、松本藩主の小笠原秀政が慶長19(1614)年、鎌田にあった菅公を祭る天満宮を深志に移し、400年たったのを記念する事業の一つとして同神社が企画。彫刻家の山崎豊三さん(安曇野市)が制作し、2014年11月に除幕した。高さ1・3メートルで金箔(きんぱく)を張り、約1・2メートルの石の台座に載せてある。
天神様を祭る社は全国に1万1000ほど。菅公の像は幼少時を含めて珍しくないが、「漢詩を詠んだ?歳の像は、他にないのでは」と同神社。
受験シーズンには、合格祈願の中高生や保護者らが列をなす。「神童」の霊力が、多くの少年少女の夢や希望をかなえるか-。