2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

家族で結成した3人のサーカス 地域の人を元気に

動画に思い込め笑顔届けるナガノ・デ・サーカス(松本市)

松本市の家族3人でつくる「ナガノ・デ・サーカス」が、地域の保育園・幼稚園の子どもたちや職員らを元気付けよう-とパフォーマンス動画を収録、投稿サイトYouTubeにアップした。
3人は、同市浅間温泉1のサーカスアーティスト金井ケイスケさん、妻の留美さん、長女で小学5年生の美乃さん(11)。コロナ禍で3人で過ごす「おうち時間」が増えたのを機に「ナガノ・デ・サーカス」を結成。一緒にパフォーマンスをすることにした。
女鳥羽川に架かる橋の上、縄手通り、地域の幼稚園などでジャグリングや1輪車乗りなどを披露する3人。スマートフォンやパソコン画面の向こう側に、見る人の拍手や歓声、笑顔を期待しながら、元気を届けている。

「おうち時間」が結成のきっかけ

金井ケイスケさんは松本市本郷公民館でジャグリングなどを教えている。昨年まで、教室のメンバーと一緒にあめ市やまつもと市民祭などさまざまなイベント会場でワークショップを開き、パフォーマンスを披露して人々を楽しませてきた。
今年も関東を中心に多くのイベント出演を予定していたケイスケさんだったが、新型コロナウイルス拡大でほとんどが中止に。今春には、政府の要請に伴い学校が休校となり、美乃さんも家で過ごすことが多くなった。
普段からケイスケさんのジャグリング教室で練習をしていた美乃さん。留美さんも多少の心得もあり、ケイスケさんの発案で「この際、家族3人でパフォーマンスに取り組んでみよう」と「ナガノ・デ・サーカス」を立ち上げた。
息の合ったパフォーマンスに向け練習を重ねた3人。文化イベントなどの自粛で発表機会を失ったアーティストや団体のオンライン活動を支える県の「頑張るアーティスト応援事業」を活用、3分40秒余の動画を作った。
「コロナ禍で感染のリスクにさらされながら保育施設などで働く人たちそこに通う子供たちへ向けて三密を避けたパフォーマンスをするプロジェクト『ナガノ・デ・サーカス』を家族で立ち上げました」
そう記したテロップで始まる動画。縄手通りのほか、市内の幼稚園や保育園などの庭でパフォーマンスしている様子や、動画にかける3人の思いなどを収録している。
なぜ幼稚園や保育園に向けてなのか-。ケイスケさんは「子どもたちは外部の人とコミュニケーションを取ることでいろんな世界が見え、楽しめる。普段は接しない知らない世界をパフォーマンスを通じて発見してもらえたらいい」と話す。
ワークショップなどではパフォーマンスを披露した経験もある美乃さん。「ナガノ・デ・サーカス」の活動は「家族3人、一緒に練習や発表ができて楽しい」。動画は暑い中での撮影で大変だったと振り返りつつ「でも、目の前で見てくれた人がみんな笑顔になってくれてうれしかった」と話す。将来はサーカスで活躍したいと夢見る。

距離を置いても一体感を大切に

今月2日、ケイスケさんは動画撮影に協力してもらった本郷幼稚園を1人で訪ね、園庭でパフォーマンスを披露した。園児約60人と保護者らが楽しんだ。ボールが体をはうようにして動く様子に、子どもたちからは「魔法?」の声。高さ1メートル50センチを超える一輪車に乗るケイスケさんに「頑張れー」と声援が飛んだ。
通常なら園児たちに道具に触れてもらったり体験してもらったりするが、「新しい生活様式」では距離を置いての活動。それでも、一緒に歌を歌ったり拍手したり園児の反応を誘う動作をしたりと、何とか一体感を持ってもらえるよう工夫している。
「今の世の中、1つのイベントの形としてこんな方法もある。そんな可能性を動画から感じてもらえたら」とケイスケさん。YouTube「ナガノ・デ・サーカス」で検索。出張パフォーマンスなどの問い合わせはケイスケさん ℡080・4412・7472