2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

白馬育ちのスキージャンプ選手栗田力樹さん 大学卒業後も続く競技人生

五輪目指しスポンサー募集

白馬村で育ったスキー・ジャンプ選手、栗田力樹(りき)さん(21、明治大4年)が、五輪出場を目指して競技を続けるため、個人や企業のスポンサーを募り始めた。卒業後は村に戻り、働きながら白馬ジャンプ競技場を拠点に練習するという。高校や大学を卒業すると資金難で一線を退く選手も多い中、「自分が先例になれば」と動きだした。
社会人になっても競技を続けるには、活動資金が大きな壁だ。国内を転戦するだけでも、用具代を含めて年間150万円程度が必要。海外遠征はさらに大きな負担になる。
栗田さんは6月から、ホームページやSNS(会員制交流サイト)などを通じてスポンサーを募集。これまでに個人約30人から計40万円以上が寄せられ、来春から資金援助してくれる東京の義足メーカー1社も決まった。
例年、夏シーズンは平日に東京で陸上トレーニングをし、週末に白馬のジャンプ台で飛ぶが、コロナ禍の今年は春から実家に滞在し、オンライン授業を受けながら週の半分ほど飛んでいる。「大学に入ってから一番練習できている」と手応えを口にする。

長野冬季五輪が開かれた1998年に生まれ、1歳の時、白馬の自然に引かれた両親らと東京から移住した。小学3年生でジャンプを始め、白馬高校1年時に全国総体(インターハイ)で優勝。2年時から大学1年時まで全日本スキー連盟の強化指定選手になり、世界ジュニア選手権などに出場した。
185センチの長身と力強い踏み切りが持ち味。前回の2018年平昌冬季五輪でテストジャンパーを経験し、「(目標の五輪が)どういう舞台か見えた」という。
2年後に予定される北京冬季五輪に出場するには、今季のワールドカップで30位以内に入るなど好成績を残し、来季の全日本チーム復帰が必須。状況は厳しいが「出られなかったとしても、代表選手にどこまで近づけるか」。
照準を合わせるのは、27歳で迎えるイタリア冬季五輪(26年開催予定)。「(48歳の)葛西紀明選手が体現するように、年齢は関係ない。今の実力と、まだやれることを考えれば、チャンスはある」と言い切る。

資金提供のお礼に、スポンサーに直筆の手紙や村の特産品を送ったり、練習風景を動画で発信したり。支援者の存在や励ましの言葉に「資金以上のものが得られた」と感謝する。
白馬から五輪へ―。「地元から出場選手が出れば、続く選手が育つはず」と栗田さん。五輪での目標を問われ、「金メダル」と即答する言葉の強さに、多くの後押しとともに長く、遠くへ飛び続ける決意がにじむ。
スポンサー募集の詳細は、栗田さんのホームページ(kuritariki.com)に掲載している。