
こまくさ野村クリニック院長 原田晴久さんに聞く
適切な入浴と運動など 体を温めること大事
朝晩が涼しく、過ごしやすくなってきたのに、夏場のような体のだるさなどを感じていませんか?その正体はもしかすると、夏ばてならぬ「秋ばて」かもしれません。症状や対策について、こまくさ野村クリニック(塩尻市広丘野村)の原田晴久院長(62)に聞きました。
秋ばてとは▽食欲が落ちている状態が続く▽目まいがする▽体が冷える▽だるい―といった、涼しくなってきているのに夏ばての延長のような症状を指します。
この時期、そうした体の不調に悩み、来院する患者さんに、よくよく話を聞くと、夏の間に冷たいキュウリやスイカなどを食べ過ぎたり、暑いからとお風呂をシャワーで済ませたりするなど、体を芯から冷やしてしまう生活習慣が共通していました。
対処法としては、「体を温める」こと。適切な入浴と運動、そして食事で改善を目指します。入浴は、38~40度のややぬるめの湯船に持病などがなければ、10分程度漬かります。
運動を猛暑や新型コロナウイルスの影響で控えていた人も多いと思いますが、再開する場合は体を慣らすため、以前の運動強度の半分程度から始めるとよいでしょう。運動をしてきた人、していなかった人も「しんどい一歩手前」が目安です。
ただ、こうした症状が出たからといってむやみに秋ばてと決め付けず、他の病気が隠れていないか、まずは主治医に相談してください。

管理栄養士宮坂綾子さんに聞く 秋ばて解消レシピ
秋ばて解消にお薦めの献立を県栄養士会理事で地域活動事業部部長の管理栄養士、宮坂綾子さん(58、松本市沢村2)に聞きました。
体を温め、免疫力を上げる食事を3品紹介します。旬の秋野菜や青魚を使った料理は、おいしい上に栄養価も豊富で、秋ばて解消に最適です。また、野菜に含まれる豊富なビタミン類は、タンパク質と一緒に取ると効果がアップします。ぜひおいしく味わいながら体調を整えてください。
【秋ばて解消レシピ】
食物繊維が多いサツマイモを使って
サツマイモのポタージュ

【 材料(2人分) 】
適量サツマイモ ………… 150㌘
タマネギ …………………1/2個
水 ……………………150㍉㍑
牛乳 …………………150㍉㍑
生クリーム ……………50㍉㍑
固形コンソメ ……………1/2個
こしょう ……………………適量
【 作り方 】
①サツマイモは一部を飾り用に残し、他は皮をむいて5㍉厚さの半月切りにする。タマネギは薄切りにする。
②鍋にサツマイモとタマネギ、水を入れて火にかける。サツマイモが軟らかくなったら、ミキサーでとろとろにする。鍋に戻し、牛乳、固形コンソメを加えて温める。
③最後に生クリームを加えて、こしょうを振る。
④器に盛り、飾り用に残しておいたサツマイモをゆでて載せる。
野菜で免疫力アップ(タンパク質も一緒に)
サバの彩りマリネ

【 材料(2人分) 】
サバ半身 ………………(100㌘)
しょうゆ ………………大さじ1/2
片栗粉 …………大さじ1(15㌘)
油 ……………………………… 適量
タマネギ …………1/8個(20㌘)
赤パプリカ ………1/8個(20㌘)
黄パプリカ ………1/8個(20㌘)
マリネ液
A 酢 …………………大さじ1.5
レモン汁 …………大さじ1.5
オリーブオイル …… 大さじ1
砂糖 ……………… 大さじ1/2
塩 ………………… ひとつまみ
小ネギ …………………………… 適量
【 作り方 】
①サバは1切れ25~30㌘になるように切って、しょうゆを振りかけ5分程度置く。水気を軽く拭き取り片栗粉をまぶして、180度の油でからっと揚げる。
②タマネギは薄切り、パプリカは細切りにする。
③Aの調味料を混ぜ合わせてマリネ液を作り、①、②を浸す。
④しばらく置いて味をなじませたら皿に盛り、上から小口切りにした小ネギをかける。
ねばねば食品で粘膜の強化を
オクラと卵のスープ

【 材料(2人分) 】
オクラ ……………………50㌘
トマト ……………………50㌘
タマネギ …………………1/4個
豚ひき肉 …………………30㌘
水 ……………………300㍉㍑
鶏がらスープのもと … 小さじ2
薄口しょうゆ ………… 小さじ1
こしょう ……………………少々
卵 ………………………1/2個
【 作り方 】
①オクラは薄い小口切りにする。トマトは1㌢の角切りにする。タマネギは薄切りにする。
②鍋に水、タマネギ、豚ひき肉を入れて火にかける。
③タマネギに火が通ったら、オクラ、トマト、調味料を加えて煮立たせる。
④③の煮立っている中に溶き卵を回し入れる。