鎌田中吹奏楽部 オンライン開催「管楽合奏コンテスト」で悲願の全国

諦めない心 悔し涙を喜びに

松本市鎌田中学校吹奏楽部が来月、オンライン開催の「日本管楽合奏コンテスト全国大会」中学校B部門(36人以上)に初出場する。今年は動画審査で技術や表現力を競う。
同部は今春、アンサンブルコンテストの全国大会に金管八重奏が初出場する予定だったがコロナ禍で幻に。夏の吹奏楽コンクールも中止となった。「心が折れそうになったが続けてきてよかった」と東真魚さん(3年)。
動画は大会のサイトで有料配信され、中学校B部門は11月15日。中信からは他に、中学校A部門(35人以下、14日)に松本市山辺中、高校B部門(36人以上、8日)に松商学園高が出場する。

部員の確保や練習コロナ禍乗り越え

放課後、鎌田中学校を訪れると、昇降口のロビーに吹奏楽部員がずらり。互いに一定の距離を置き、パート練習、合奏など豊かな音色を校内に響かせていた。
今年は、新型コロナの影響で、新入部員を確保できるかが大きな課題だった。しかし、2、3年生が中庭でミニコンサートを開くなど工夫して勧誘した結果、予想を超える32人が入部し総勢70人に。音楽室では「密」になるため全員で合奏することができず、広いロビーや廊下、中庭などで練習を重ねている。
1年生の大半が楽器初心者のため、パート練習では3年生が1年生に熱血指導。クラリネットの山田彩月さん(3年)は「私も中学校から楽器を始めたので、1年生の不安な気持ちが分かる。早く上達するよう、みんなでバックアップしたい」と話す。
今年の部のテーマは「ONE TEAM 鎌田」。喜びも悲しみも仲間と共有し、コロナに負けないよう、部員一丸となって演奏に臨もうとみんなで決めた。金管八重奏がアンサンブルコンテストで初の全国大会に出場を決めた時も、全員で喜び、福井県まで応援に行く予定だった。しかし、大会が中止となりかなわぬ夢となった。
「ようやくつかんだ全国大会、ショックだったけど、仲間がいたから立ち直れた」。八重奏のメンバーでトランペットを演奏する山本優月部長はそう述べて前を向く。

「努力は報われる」顧問の言葉信じて

同部は2年前、悲願だった夏の全日本吹奏楽コンクールに13年ぶりの出場を果たした。その時の1年生たちが今年、3年生になり、部を引っ張る。昨年の東海大会では金賞を受賞しながらも全国出場を逃し、悔し涙を流した。
コンクールの中止が決まっても、演奏予定だった自由曲はずっと練習し続けた。「諦めなければ、いつか必ず報われる日が来るはず」。そう言い続けた顧問の塚田理恵教諭の言葉を信じ、今日まで部活を続けてきた。
日本管楽合奏コンテストには、その自由曲をCDに録音し応募。校名を伏せた音源審査で予選を突破した。副部長の関谷朱里さん(3年、パーカッション)は「コンクールの中止はつらかったけど、諦めなくてよかった。あらためて仲間と演奏する音楽の楽しさ、喜びを感じることができた」と振り返る。

同部は今月11日と24日、世話になった人を招いた「サンクスコンサート」を校内外で開く。新型コロナウイルス対策で、観客は学校関係者と招待客のみ。部員たちは全国出場を報告するとともに「感謝の気持ちを音楽で伝えたい」と張り切っている。
11日はキッセイ文化ホール、24日は同校体育館で、いずれも午後1時半開演。全日本アンサンブルコンテストで演奏予定だった金管八重奏がオープニングでファンファーレを演奏する。このほか、2部でポップス曲、3部で管楽コンテスト全国大会出場を決めた自由曲「リグ・ヴェーダ天地創造への賛歌」ほかを披露する。