2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

開智小6年生オリジナルデザインでおそろいのTシャツ作り

行事減る今年思い出の品を

コロナ禍で、地域や学校の行事が相次いで中止になった2020年。松本市開智小学校(開智2)の6年生がこのほど、今夏の「松本ぼんぼん」で着るはずだったおそろいのTシャツを、総合的な学習の時間で作った。
「楽しみにしていた行事がなくなってしまった子どもたちに、せめて思い出の品を」と保護者らが企画した。例年、松ぼんで6年生が着るTシャツの製作を請け負っている「テヅカ」(同市深志2)の手塚昭彦社長(44)が協力。今年は初めて児童自ら手作りすることにした。
1~3組まで、クラスごとにデザインを募集。「男女どちらが着てもかっこよく」「みんなにとって思い出深いものにしたい」とみんなで考えて決めたオリジナルTシャツが完成した。20日の学年体育参観で披露する。

保護者らが企画、プロの職人指導

思い出のTシャツ作りに取り組んだ開智小6年生。1組は紺地に地球から同校の校舎が現れる絵柄で「KAICHI」などの文字を施した。2組は白地にUFOキャッチャーの絵柄で、景品には同組のマスコットキャラクターと児童全員のイニシャル。3組は青地に学級目標の「希望」と全児童名を入れた。
製作体験では、「テヅカ」の手塚昭彦社長の説明を聞いたり、同社が業務提携する職人の手際を見学してこつを学んだり。網目状の版に図柄に合わせた穴を作り、ヘラで版にインクを擦りつけると穴からインクが落ちて転写する「シルクスクリーン」のプリント手法で、学級それぞれの思いを込めたTシャツ作りに挑んだ。
映像で製作工程を学習した後、職人の技を間近で見学。熟練した職人なら1分間に1・5枚を転写できるといい、その早業と仕上がったTシャツの出来栄えに、児童たちからは思わず感嘆の声が漏れた。
続いて、1人ずつ転写に挑戦。版にインクを載せてヘラで版を3往復した後、Tシャツを注意深く版から外し、ドライヤーで乾燥させて完成。3組の和田蒼君(11)は「インクを伸ばす時の力加減が難しかった。職人さんは手慣れているのが分かる」。齋藤真琴さん(11)も「良い思い出になる。大切に飾りたい」と笑顔で話した。

物作りの体験を前向きなものに

「松本ぼんぼん」で着るTシャツは例年、保護者と、10年ほど前から製作を請け負ってきたテヅカでデザインを決めてきた。手塚社長は「物づくりをじかに体験する良い経験になればいい。自分で作ったTシャツは大人になっても価値あるものになるはず」。
中心となって企画を進めた保護者の1人でPTA学年代表の加藤真由美さん(48、沢村2)は「子どもたちから『楽しかった』との感想が聞け、満足そうな顔も見られてよかった」。「ぼんぼん係」代表の岩下梓さん(40、丸の内)は「こんな状況だから特別な体験ができたという前向きな思い出になってほしい」と期待した。