2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

複業で地域活性化を 「MEGURU」発足へ

新型コロナウイルス拡大がもたらした働き方の変化に合う人材活用を広げようと、塩尻市で11月、NPO法人「MEGURU(めぐる)」が発足する。テレワーク希望や、掛け持ちで仕事をする「複業」、移住や就職などで塩尻とのつながりを持ちたい人と地元企業とを結び、支援していく。
発案者は、塩尻商工会議所の横山暁一さん(28、同市洗馬)。NPO法人の代表理事に就く予定だ。事務所は市の起業支援拠点施設「スナバ」(大門八番町)内に開設。県や市とも連携し、複業面での人材活用、移住・定住促進、時短支援、高校・大学生へのインターンシップなども進める。
横山さんは、地方の中小企業と複業希望者を結びつける経済産業省のプロジェクト「#複活(複業活動)」の地域コーディネーターを務める。同市内では9社がプロジェクトに参画。このうち「丸嘉小坂漆器店」(同市木曽平沢)は、職人が掛け持ちで担っていた在庫管理を都内在住の会社員で副業を探していた中島愛美さん(30)に業務委託した。
「本業の経験や技術を他の仕事で生かすことができる。ゼロから仕事を見つけ、主導できる面白さもある」と中島さん。会社にとっても、それまで手作業だったデータ管理が、パソコンのスキルを持つ中島さんに委託することで効率がアップ。職人が製造に専念できるようになった。
同漆器店の小坂玲央社長(39)は「一般の人材紹介会社は紹介料が高額。小規模な企業はなかなか利用できない」と指摘。横山さんが地域コーディネーターの任期終了後も見据えて設立するNPO法人にも期待を寄せる。
自身も名古屋市の大手人材サービス会社に在籍しながら塩尻市の地域おこし協力隊員でもある「複業者」の横山さん。「個人の前向きな挑戦、やりがいが軸になるような新しいキャリアの築き方を後押しする『塩尻の人事部』を目指したい」と意欲を燃やしている。