2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

シネマセレクト選12作品「爆音映画祭」

「音楽」ⓒ大橋裕之・太田出版/ロックンロール・マウンテン

NPO法人松本CINEMAセレクト(事務局・山形村)は13~15日、「爆音映画祭 2020 in 松本」をまつもと市民芸術館(松本市深志3)小ホールで開く。4年目の今年も、上映12作品中9作品が松本で初めて爆音化される個性的なラインアップ。新型コロナウイルス対策として各作品100席限定で上映する。

限定100席大音量で

爆音上映とは、会場に音楽ライブ用の音響を組んで鑑賞する、全国的に人気の上映手法。
注目は地獄の黙示録ファイナル・カット(2019年)。フランシス・フォード・コッポラ監督が再編集し、新たなデジタル修復を施した最終版。ベトナム戦争の闇を壮大なスケールで描いた本作が、爆音化で圧倒的な臨場感で迫る。
ホラー映画も充実。まずはダリオ・アルジェント監督の2作品。バレエ学校に入学した少女たちを次々と悲劇が襲うサスペリア<4Kレストア版>(1977年)と、昆虫と交信できる少女がその特殊能力を生かして殺人犯を追うフェノミナインテグラルハード完全版(84年)。両作とも、爆音化によって耳に届くさまざまな音や劇中に流れるイタリアのプログレッシブバンド「ゴブリン」の音楽が恐怖感を増幅させる。
ゾンビ映画も見逃せない。後のゾンビ映画に多大な影響を与えた傑作ゾンビ<日本初公開復元版>(78年)は、郊外のショッピングセンターに立てこもった人々がゾンビと戦う話だが、立てこもった人々の間で争いが勃発するなど、人間の欲や消費社会への風刺に満ちた“社会派”の一面も。
一方、ジム・ジャームッシュ監督の最新作デッド・ドント・ダイ(2019年)は、ゾンビ映画をコメディー作品にし、昨年のカンヌ国際映画祭のオープニングを飾った話題作。
昨年1月に亡くなったフランス映画音楽の巨匠ミシェル・ルグランをしのんで上映されるミュージカル映画ロシュフォールの恋人たち(1967年)。カトリーヌ・ドヌーブと実姉フランソワーズ・ドルレアック演じる双子の姉妹が、運命の恋人の出現を待つ物語。
変わり種は、女性3人組テクノポップユニット、Perfume(パフューム)結成20周年記念で制作されたリフレイムシアター・エクスペリエンス・ウィズ・ユー(2020年)。デジタル技術を駆使した表現とPerfumeのパフォーマンスが融合したライブ「リフレイム2019」の劇場版。

邦画も注目5作品

邦画も注目作ぞろい。小田香監督のセノーテ(19年)は、マヤ文明の時代から水源となっているメキシコ・ユカタン半島洞窟内にある泉「セノーテ」の水中や、泉周辺に住みマヤにルーツを持つ人々の生活などを記録したドキュメンタリー。自然環境音、生活音などに浸る体験型の映画だ。
音楽(19年)は、漫画家、大橋裕之さんの原作を、岩井澤健治監督が7年以上かけ、4万枚の原画を描いて自主制作した長編アニメーション。
新進気鋭監督が劇中曲にミュージシャンを起用した作品のコンペティション「ムージック・ラボ2019」からは、グランプリ受賞の眠る虫(19年)と、審査員特別賞など4冠の眉村ちあきのすべて(仮)=同=を上映。
映画祭の締めくくりは宮崎大祐監督のモノクローム映画VIDEOPHOBIA(ビデオフォビア)=同。男と一夜の関係を持った女が、その夜の情事のものと思われる動画をネット上にばらまかれたことで精神を失調していくサイバー(電脳)スリラー。
各作品1800円。「リフレイム―」のみ2200円。チケットは芸術館のカウンター、ネット予約、チケットセンター電話33・2200。問い合わせはシネマセレクト電話98・4928