【なないろキッズ】 #49 学校生活疲れたら休みを

学校生活で疲れやすく、気を張り過ぎてしまうお子さんがいます。「そんなに頑張らなくてもいいよ」「疲れたら手を抜いてもいいんだよ」と言っても、本人は特別に頑張り過ぎているという自覚があるわけでもなく、疲れていることにもなかなか気付けません。
完璧主義だったり、怒られないよう目立たないように周囲に合わせて振る舞ったりするタイプの方、感覚の偏りが強い(聴覚過敏、視覚過敏など)タイプの方、不安緊張が強い方などは、通常の学校生活を過ごすだけで容易に疲れが蓄積していきます。疲れに気付かないままこれが当たり前だと思って毎日登校し続けていると、疲労が蓄積して体調を崩し、動けなくなり、学校にも行けないという状況になることもあります。
こういうことが想定されるお子さんには、リフレッシュのための定期的な休みを意識的に取ることをお勧めしています。頻度はお子さんごとにまちまちで、学校行事が重なる時期に1学期に1回ほど休めばなんとかなる人もいれば、週1、2回のリフレッシュ休暇でぎりぎり不登校にならずにバランスを取っているというお子さんもいます。
病気でもないのに学校を休むなんてあり得ないと考える人もいるかもしれませんが、大人になっても有給休暇を取ることができるのです。自分の疲れ具合を把握してしっかり休むことができるようになることは、自立した大人に必要なスキルといえます。リフレッシュ休暇をあえて取ることを繰り返していく中で、「疲れている」という感覚をつかんだり、疲れた時は休むという行動パターンを身に付けたりすることにつながります。
発達の偏りのある人は、人より疲れやすい人もいます。同じ日常を送っていても、疲れやすさは人によって違うのだということを周囲の大人が認識して、子どもが「疲れているときは休む」ということを練習しやすい環境をつくりましょう。