2020.11.19 日本地域情報コンテンツ大賞・タブロイド部門で2年連続優秀賞

松本の大月さん初の版画作品展

松本市波田の大月美歩さん(27)の版画作品展が29日まで、同市県1の「陽氣(き)茶房」で開かれている。初の個展で、予定しなかった版を重ねて生まれた作品や、試刷(しず)りと鉛筆画のコラージュなど、抽象やモチーフを描いたリトグラフと銅版画13点を展示した。
学生時代に作った未発表作品が中心。母の実家にある納屋を描いた「home」は、よそから運んで設置したと思われるすりガラスの窓やゴム手袋など、物が雑然と置かれたたたずまいに生命感や息遣いを感じ、単色で表現した。
描画するアルミ板が、肌の油脂分にも反応してしまうのを逆手に取り、ハンドクリームを付けた指を何回も版面に押し付け、模様を描いた作品も面白い。
大月さんは武蔵野美術大、同大学院で版画を専攻。2018年に帰郷して養護学校に勤め、現在は発達障害がある子どもが通う放課後等デイサービス施設で、児童支援員として働く。
大学院修了のころに制作する意味を見失しなって落ち込み、しばらく遠ざかっていたが、子どもたちと美術を楽しみ、中学時代の恩師の勧めで開いた今展が刺激に。「絵を描くことが自分らしさの一つ」と気付いたという。
「こんな人もいる、いろんな人がいていいじゃん、と思ってもらえたら」と大月さん。午前11時~午後5時。火曜定休。会期中の土、日曜と祝日は、大月さんが会場にいる。同茶房 ℡0263・88・3693