「とし子ばあちゃん」手作りマスク地元で大人気

木曽町福島の古畑とし子さん(72)が手作りする布マスクが、地域住民に喜ばれている。孫のために作り始めたが、評判が評判を呼び、地元の保育園や老人福祉施設にもプレゼント。コロナ禍で見つけた生きがいに、「マスクなしでも暮らせる世の中に戻ってほしいが、求められる限り続けたい」と笑顔を見せる。
「とし子ばあちゃんのマスク」誕生のきっかけは3月。孫の大野田歩君(10、日義)から「マスクが店に売っていない」と聞き、「ないなら作ったらいい」と、自宅にある端切れを取り出してさっと作った。「裁縫は得意ではないけれど、60年前、母親に作ってもらったことを思い出し、その通りに作った」
白くないマスクに「最初は恥ずかしかった」という歩君。だが、それを着けて地元のスーパーへ出掛けたところ「いいね、似合っているよ」と次々と声を掛けられ、心境は一変。おばあちゃんの手作りマスクが大好きになり、今では60枚ほどに。「毎朝選ぶのが楽しい。服とのバランスも考えないとね」
妹の和(やわら)ちゃん(5)も母親とおそろいで作ってもらい、浮き浮き気分で保育園へ通う。
人気漫画「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」で注目の和柄などさまざまな布を買い求めたり、耳の後ろが痛くならないようカラフルな糸を編んで耳ひもにしたりなど工夫。3月以降、町内の各保育園に子どもと先生用のマスクを贈り、秋からは福祉施設にも届け始めた。その数、実に700枚以上。
今はクリスマス柄を制作中で、「地元の園児たちが喜ぶと思って。今こうして誰かの役に立てているのも、母のおかげかな」とほほ笑んだ。
娘の朋美さん(49)が勤める「まちづくり木曽福島」では、110~120円で販売している。