【なないろキッズ】 #51 お金のやりくり早めから

子どものお金の管理の仕方は、親の判断で必要なものを必要な時に買い与えるやり方と、お小遣い制の大きく分けて2パターンあるかと思います。どちらがいいとか、何歳からお小遣いを与えるかといったことは、家庭の考え方にもより一概に決められません。
ただ、発達の偏りのあるお子さんの中には、計画を立ててお金をやりくりできるかどうかという点で危なっかしいところがある子どももいるためか、なかなかお小遣い制にしてもらえない傾向があるような気がします。
私は外来では、小学校中学年ごろになったら、「そろそろお小遣い制にしては?」と、提案することもあります。というのは中学生ごろになると、ある物を買う、買わないで親子げんかになることが少なくなく、かといって中学生ごろになっていきなりお小遣い制にしてもお金の使い方がうまくいかずトラブルになりやすいからです。
また特にトラブルがなかったとしても、ずっと親の判断で物を買い与えているのでは、さらに成長して社会人や学生として1人暮らしをするときになって、お金の価値や使い方が分からず困る方もいるのです。
小学校3、4年生ごろの親がフォローしやすい時期に、お小遣い制を導入し、お金の価値や、やりくりの仕方を、親が見守り、時に助言しながら、実体験する中で身に付けていけるのがスムーズです。早いうちから段階的に、お金を使う経験をしておく方がよいように感じています。
次回は、お小遣い制の導入の仕方のこつなどをもう少し具体的にお話しします。