国立長寿医療研究センターが開発―認知症予防運動プログラム「コグニサイズ」とは?

認知症予防に脳トレや運動に興味を持っている人は多いはず。今回紹介するのは、頭と体を同時に使って脳の活動を活発にする認知症予防運動プログラム「コグニサイズ」。国立長寿医療研究センター(愛知県)が、認知症予備軍(軽度認知障害)の人たちをターゲットに開発しました。「認知機能の低下を抑制する」効果が期待できます。
コグニサイズは、コグニクション(認知)とエクササイズ(運動)を組み合わせた造語で、例えばステップを踏みながら計算をするなど、運動をしながら頭で課題をこなすのが特徴です。
どんな運動や認知課題でもよいとされますが、運動なら軽く息が弾む程度、認知課題なら運動をしながらだとたまに間違えてしまう程度の難しさであることが条件。
適正な運動強度は「目標心拍数」から算出。目標心拍数の求め方は同センターのホームページ(HP)で確認できます。
HPでは、一人でできるコグニステップとコグニラダー、複数人で行うコグニサイズやコグニウオークなどのプログラムを紹介。
さらに動画投稿サイト「ユーチューブ」で検索すると、さまざまな個人・団体によって多様なプログラムがアップされていますし、自治体が独自に作ったプログラムもネット上で見つけることができます。
プログラムの一例を挙げると、同じテーマの名前(動物、花、野菜、国など)を声に出しながら歩く、「100、93、86…」と声に出して100から7ずつ引き算をしながら足踏みをする、しり取りや逆さ言葉などをしながら2人でウオーキングする-など。
足踏みで物足りなくなったら前後に動いたり、横にステップしたり、もも上げにしたりなど、動きを少し変えるだけで難易度や負荷が変わります。
課題がうまくできるようになったら、脳への負担が少ないということ。「創意工夫で、オリジナルのプログラムをどんどん考えていってください」と、コグニサイズの開発に携わった同センター予防老年学研究部も勧めます。

気軽にわいわい仲間と課題挑戦

松本市中山の介護老人保健施設「ローズガーデン」では5年前から、地域住民向けに月1度開く「ローズカフェ」で、コグニサイズを取り入れています。
「遊びやゲームの要素があるので、ただ認知課題に取り組むだけより喜ばれます」とリハビリテーション課の理学療法士、中沢翔太朗さん(28)。
「気軽に一人でもできますが、できれば複数人でやり、課題を間違えたら大いに笑い合ってほしい。人と会うことや笑うことも、脳に刺激を与える」とアドバイスします。
忘れてはならないのが準備体操。中沢さんは「特に冬は、急に運動するとけがをしやすいので注意を」と呼び掛けます。
思い立ったが吉日。簡単に始められるので、興味を持ったら今すぐトライしてみては。