感謝のオムニバスCD「HANAファミリー」の楽曲収録

コロナ禍乗り越えて街に音楽を

「HANAファミリー」が結集し、サウンドや歌声を寄せた感謝のオムニバスCDを作った。
松本市中央2にある、ステージを備えた韓国食堂「ミュージックコートHANA」。地元で活躍するセミプロ、アマチュアミュージシャンらが「ホームグラウンド」「より所」「居場所」「スタート地点」「帰る場所」など、それぞれ親しみを込めて呼ぶ店だ。
多くの人が、音楽を通して自分を表現し、ジャンルを超え、ユニットやバンドといった枠も飛び越してセッションすることも。
今年はコロナ禍で、一時休業を余儀なくされたが、「松本の音楽の灯を絶やさないために」と6~7月、クラウドファンディングを実施。CDには、その支援に対するミュージシャンらの感謝の気持ちがこもっている。

CF支援者の返礼品として

オムニバスCDのタイトルは「HANA MEMORIAL2007-2020」。「HANA」の経営者で、音楽で街を元気にしよう-と活動するHANAプロジェクト代表、崔千晃さん(60)が選んだ28曲が収録されている。
楽曲を提供したのは、K-2UNIT、サタケン、FUKUさん、トーメ(當銘千寿代)さん、雅音人(がねっと)…。カードには15のミュージシャン、ユニット、バンドの名前が連なる。

ミュージックコートHANAは、アマチュアミュージシャンらに、気軽に演奏できる場を提供しようと2007年にオープン。多くの人が集まり、音楽活動を始める人が出たり、新しいユニットが誕生したりしてきた。音楽を通したコミュニティーが生まれ、仲間たちは「HANAファミリー」と呼ばれる。
今春、大阪のライブハウスで新型コロナウイルスのクラスターが出るなど、ライブ活動への風当たりが強くなった。緊急事態宣言が出され、同店も4~7月に休業した。
「これから続けていけるのか」。そんな不安を抱えつつ、経営を続けるためクラウドファンディング(CF)で支援を要請。117万7000円が集まり、店の家賃や感染予防策に充てることができた。
支援者への返礼品として、イベントプロデュース、音響などを手掛けるリバープラネット社長の網野合亜人さん(33、松本市中央3)が、オムニバスCDを提案。HANAレーベルでCDを制作したことのあるミュージシャンらが楽曲を提供した。
完成後、10人がHANAに集まり、思いを語る場を設けた。みんなコロナ禍でライブなどの活動が思うようにできず、やるせない思いを抱えていた。
「安曇野の大地から」など3曲を提供した安曇野瓜太郎さん(62、松本市寿北5)は「こんな状況だからこそ絆の大切さを実感できた」。ベーシストの寺村照見さん(54、松本市岡田下岡田)は「地元のミュージシャンだけで作った画期的なCD」と誇らしげだ。「時の雫(しずく)」がCDに収録されている佐藤ケイスケさん(46、松本市本庄1)も「みんなの心が一つの形になったCD」と話す。

音楽あふれる街に思い込め

HANAファミリーが、同店のためにと力を合わせて作ったCDだが、それを以上の思いも込められている。それは「音楽を街に取り戻したい、音楽あふれる地域にしたい」。
CDに「ありがとう」の曲を盛り込んだミュージシャンで、同店店長でもあるhyogiさん(28、両島)は「このCDはゴールではなく、自分にとってのスタート」と位置づける。「ライブをやりたい。より大きな会場で、年に1度はHANAフェスティバルを開きたい」。それが、父の崔さん、HANA、そして街への恩返しになると感じている。
CDは1枚2500円で500枚作った。ミュージックコートHANAで販売している。℡0263・87・0873(午前11時半~翌日の午前0時。午後3~6時を除く)。

10人にCDをプレゼントします。26日までにMGプレス「HANA CD」係へ。同店でCDと引き替えできる券の発送をもって発表に代えます。