練習環境求め大町へ 過酷なレースにのめり込む

トレイルランニングに挑む市村浩美さん

登山道や林道など野山の未舗装路を走るトレイルランニング(トレラン)。その楽しさにのめり込んだ会社員の市村浩美さん(29)は昨年12月、練習環境を求めて東京から大町市に移住した。「絶景や起伏がある山が多くて楽しい。ただ、思ったより雪が多くてびっくり」と笑いながら、年末年始も山や市内を駆け巡った。
市村さんは神奈川県出身。高校で陸上部に所属し、日本体育大では女子駅伝部の主将を務めた。社会人になっても健康のためにランニングを続け、フルマラソンも年2回ほど出場してきた。
トレランとの出合いは26歳の時。会社の同僚に誘われ、高尾山(東京都八王子市)で初挑戦したが、「きついし、好きではなかった」と振り返る。
2018年に奥多摩山域を走る国内最高峰のレース「ハセツネ(長谷川恒男)CUP」(71キロ、累積標高差=登る高さの合計=4582メートル)に出場し、女子で25位に。「昼にスタートし、初めて夜中も走り続け、非日常を味わえて楽しかった」と、本格的にトレランに取り組むことを決意した。
仕事後や休日に週3、4回、高尾山や市街地を走って練習。ハセツネCUPは一昨年は台風、昨年はコロナ禍で中止になったが、一昨年の信越五岳トレイルランニング110キロ女子の部3位、昨年は志賀高原エクストリームトレイルのロング(54キロ)女子5位など、大会で上位に食い込むようになった。
今年は、4月に行われる予定のウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF、165キロ)に初出場する。富士山麓や登山道を走る累積標高差約8000メートルのコースで、女子10位以内を目標に掲げる。
都内では練習拠点の高尾山へ1時間半ほどかけて通ったが、「大町は5~10分で行ける山がたくさんある」とうれしそうな市村さん。「トレランと、もっと真剣に向き合いたい」と、過酷なレースに挑み続ける。