「信州そば切り音頭」で介護予防

思わず体が動き出す民謡調のリズムに合わせ、「こねてのばしてたたんで切って」と歌う「信州そば切り音頭」。この踊りを基に、大町市南部地域包括支援センターの職員がアレンジした介護予防体操「信州そば切り音頭~骨こつ南部包括バージョン」が、コロナ禍の中、元気づくりだけでなく、地域の絆づくりにも一役買っている。
同音頭は「信州そば切りの店」認定制度を運営する信州そば切りの会が、約10年前に踊りと合わせて制作。そば打ちの動作なども入ったユニークな踊りだ。
体操は、JA大北が同市から運営を受託する同センターが許可を得て、従来の踊りをベースに介護や骨粗しょう症予防につながる動きを組み入れた。主要になる動きは「かかと落とし」。講演会の講師で地域に招いた信州大医学部(松本市旭)整形外科の中村幸男准教授が推奨する、骨粗しょう症予防につながる動作だ。
また、同市の夏祭りで踊る「やまびこサンバ」の動きも交えて親しみやすさを増し、高齢者が安全に取り組めるよう、ふらつきやすい動きは避けるなど工夫した。
名前は、骨粗しょう症の予防と、「こつこつ取り組んでもらいたい」という思いから。一昨年の秋、地域ぐるみで企画したイベントに合わせ完成させ、センターの職員で結成したユニット「スマイルダンサーズ」が初披露した。
同センターの重要な業務の一つが介護予防。オリジナルの介護予防体操の構想があり、センターのイベントにも出演したことのあるケーナ奏者、吉良健一朗さん作曲の「信州そば切り音頭」の軽快で元気の出る曲が職員の耳に留まった。

普及に本腰を入れようとした昨年の初め。新型コロナウイルスの流行と重なり、地域へ出向けない事態になったが、スマイルダンサーズが笑顔いっぱいに踊る動画を撮影し、昨年4月に動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信し、好評を得た。
その後は、感染対策をしながら地域のサロンや体操教室などに職員が出向いて指導。徐々に体操が地域に広まり、自発的に取り組むグループも出てきた。
そうした中、同センターは、担当する同市の常盤、社地区内のグループ単位で元気に体操する参加者の姿を撮影、編集し、総勢約250人が登場する動画を制作した。
そこに出てくる人たちの表情は、「楽しかった」「地域の人が、音楽や踊りで一つになれると感じた」と、みんな明るい。歌詞の一節に出てくる「ここは信州人もつながるそばの里」。その言葉を具現化するように、体操で地域の絆を再確認する「絆づくりプロジェクト」に発展させた。
同センターの社会福祉士、横澤いずみさんは「出会いやつながりでこの取り組みができ、盛り上げて支援してくれる人たちに感謝」とし、「コロナ禍で弱りがちな心を元気にするため、高齢者以外にも広げていけたら」と期待する。
動画は、QRコードから視聴できる。「第13回しあわせ信州ご当地体操ビデオコンテスト」にエントリーもしている。
同センター電話0261・21・1702