今は亡き祖父が作った松本民芸家具 思い出とともに孫たちへ

ゆらゆらと優雅に揺れる松本民芸家具(松本市中央4)のロッキングチェア。「おじいちゃん」が半世紀前に作った年代ものだ。このロッキングチェアと同じ「♯304F型」は、今でも同社のカタログに載る定番商品となっている。
「おじいちゃん」とは、同社の職人で2017年9月に亡くなった北原好春さん。妻の登美子さん(89)が住む同市横田の自宅を建て替えることになり、長らく「物掛け」状態になっていた椅子は処分も検討。だが、孫の大日方亜梨紗さん(30)と夫将士さん(32)が「おじいちゃんの思い出と一緒に引き継ぐ」と申し出た。
「物心ついた頃には自宅にあった。父は読書の時によく使っていた」。北原さんの長女の伊藤佐江子さん(55)はそう懐かしむ。登美子さんは「孫たちが受け継いでくれて本当にうれしいです」とほほ笑んだ。