“天に祈り”心奪う神秘の世界 王滝村・新滝の氷瀑

厳しい夜の冷え込みと日中の暖かさで氷が解けては冷え固まり、落差約30メートルの滝の下に高さ5メートル超の氷柱が現れた。降り注ぐ冷たい滝のミストが日の光にきらめき、神秘的な光景が目の前に広がった。

滝に手合わせ「平和な世界を」

標高約1200メートル、王滝村の御嶽山麓にある新滝。キーンと冷えた空気と氷、自然が作りだす不思議な造形美に心が奪われる。巨大な手のひらで合掌したような形をした氷柱は、まるで天に祈りをささげているかのよう。滝の裏側に小さな岩ほこらがあり、結氷した巨大なつらら群と迫力の氷柱が見られる。
「透き通った氷がエメラルドに輝いて神聖な気持ちになる。早くコロナ禍が収束し、世の中が平和になってほしい」。アイゼンを付けて凍結した雪道を夫婦でゆっくり登ってきた田中勤さん(72)は静かに滝に手を合わせた。