平均年齢70代若々しい滑り「シニア&レディーススキーの集い」

シニア世代の健康増進とスキー場の活性化などを目指す松本市のスキー教室「シニア&レディーススキーの集い」が今シーズン、15周年を迎える。指導するスキークラブ員と参加者の平均年齢は70代だ。体力が求められるスポーツだが、ゲレンデを滑走する姿は年齢を感じさせない。「集い」に参加し、スキーを楽しむシニアを取材した。

レベルに合わせ楽しく技術競う

13日に野麦峠スキー場(同市奈川)で開いた今シーズン2回目の「集い」には64~87歳の43人が参加。カラフルなウエアとヘルメット姿で決めた参加者は、受け付け時から「わくわく感」であふれていた。
開会式や記念撮影の後、5、6人のグループに分かれてゲレンデへ。市内3つのスキークラブのシニア会員が講師となり午前中は講習会、午後はグループで滑走した。
野麦峠スキー場は標高2130メートル、標高差730メートル、全長4キロ。中、上級者向けのコースを滑るグループや、林間コースを利用する初参加の女性たちなど、各自のレベルに合わせ思い思いに楽しんだ。
休憩中には、目や肩の不調、座骨神経痛など体の悩みが話題の中心に。それでも「白内障の手術をしたからゲレンデがよく見える」と、すぐに前向きな気持ちに切り替え、さっそうと滑り出す姿に、記者は圧倒された。
「集い」は、松本市スキークラブの遠山精一さん(82、同市浅間温泉)の呼び掛けで2006年にスタート。同クラブと乗鞍スキークラブ、奈川スキークラブが事務局となり運営。1~3月の毎週1回、野麦峠スキー場とMt.乗鞍スノーリゾート(同市安曇)で交互に開いている。
参加者は、7割を占めるという常連のほか、夫婦そろってや、スキーの技術検定を目指す人などさまざま。県外から来る人もいるが、今シーズンはコロナ禍で参加を断念したという。
「スキーを楽しみながら技術を競い合い、友達が増えるのが『集い』の魅力」と遠山さん。かつてのスキーブームを経験しているシニアが滑ることで、「当時のようなスキー場のにぎわいにもつながれば」と期待する。

「今年より来年」技術向上に意欲

クラブ員の多くは全日本スキー連盟(SAJ)公認指導員。長年の経験を生かした滑りは年を重ねても衰えない。
市スキークラブの大月二郎さん(83、同市波田)は子どもの頃からスキーに親しみ、30代で同クラブに入部。48歳で準指導員の資格を取り、市内小学校のスキー教室で教えるなどしてきた。「まさか80歳でスキーをするとは思わなかった」と笑い、「天気のいい日に滑る爽快感は格別」と元気はつらつだ。
折野和富さん(83、安曇野市豊科)もスキー歴は65年と負けていない。「普通ならゲレンデから遠ざかりそうな年だが、集いがあるから楽しく続けられている」と笑顔。夏は山登りや農業などで健康管理をしているという。

一方、井出峯子さん(78、松本市島内)は、15年連続で参加している常連だ。「集い」のほか、1人でスキー板とブーツを持って電車に乗り、白馬方面のスキー場で滑るなど、魅力にはまっている。
管理栄養士を定年退職後、60歳から本格的にスキーを始めた。最初は恐る恐るだったが、クラブ員の指導を受け、今では安定した滑りで斜面を攻める。「こんな年齢でも今年より来年、来年より再来年と、上達したい。大先輩がいるので見習って頑張りたい」と意欲的だ。
スキーを続けるために、一番気を付けているのがけが。予防のためにストレッチや里山歩きなどに励んでおり、「冬だけでなく、年間を通して体づくりをしておくことが大切」と自己管理も怠らない。

「シニア&レディーススキーの集い」の今後の開催予定は2月2、18日、3月5日に野麦峠スキー場、2月10、25日にMt.乗鞍スノーリゾート。参加費1000円(リフト代別)。