コロナ禍 苦境の信大生支援

理学部同窓会 米や副食を配布

昨年春から続く新型コロナウイルス感染症の広がり。大学生も長い期間のオンライン授業や、アルバイトがなくなって生活費を切り詰めるなど、コロナが学生生活に大きな影を落としている。
そんな学生たちを少しでも支えたいと、信州大学理学部(松本市旭3)と同学部同窓会(森淳会長)が昨年9月から始めた、米や副食を理学部生に配る「生活支援」の活動が続く。
同窓会が主催し、学部の教職員が協力する「共同の取り組み」が特長。同窓会の予算やカンパで集まったお金などを基にほぼ月1回行い、学生たちに喜ばれている。6回目となる1月26日には、米400キロとインスタントみそ汁のパックを約200人に配った。
「何とか頑張って、苦境を乗り越えてほしい」。支援には同窓会関係者の願いが込められている。

バイトもなく在宅授業続く

信大松本キャンパス内の理学部。1月26日の昼休み、A棟・C棟の入り口ホールで米などを並べた机の前に、数十人の学生が列を作った。「ありがとう」。学生たちは次々にお礼を言いながら、米2キロとインスタントみそ汁を受け取った。
同窓会などによる「生活支援」。初めて訪れたという地球学コース2年の吉村駿斗さん(20、新潟県村上市出身)は「オンラインで在宅授業が多いが、今日はテストがあって。コロナで先月と今月は居酒屋のアルバイトがなくなったので、ありがたい」と話す。
初回は昨年9月に行い、米100人分と副食を用意した。予想以上の学生が集まったため、2回目以降は200人分を確保。12月は年末年始に帰省しない学生も多いと推測し、2回行った。

カンパや食料提供呼び掛け

昨春からの新型コロナウイルス感染症の広がりで、信大生は入学式の中止やオンライン授業による受講など、これまでにない試練に見舞われた。アルバイトもできず苦しい生活を強いられる学生も多いようだ。このため信大は独自に、企業・団体・個人からの寄付を大学活動に役立てる「知の森基金」を活用した学生1人3万円の経済支援などを行ってきた。
しかし、退学を考える学生もいる─といった苦境が伝えられ、理学部同窓会は「困難を抱える学生は増えている」と判断。何ができるかを学部事務と検討して困窮する学生への生活支援活動を行うことを決め、昨年9月1日発行の同窓会報でカンパや食料品の寄付を呼び掛けた。
これまでに同窓生から集まった寄付金は100万円以上。ほかにも、食料品や教職員からのカンパもあった。実施に当たっては、学部側が県農業試験場から米を確保したり、インスタントラーメンなど副食を用意したり。米の収穫期以降は農業を営む同窓生から米を調達した。こうした連携で、毎回400キロの米と副食を配ることができたという。
同窓会副会長の宮田勝昭さん(65、安曇野市穂高柏原)も、自ら作った米を提供。「毎回並んで待っていてくれる学生が多い。(コロナ禍に伴う支援は)あってほしいことではないが、やってよかったと思う」と、支援活動が順調に進み、ほっとした様子だった。
来年度は見通せない部分もあり、活動内容は未定。森淳同窓会長(74)は「予算や態勢の課題もあるが、どのような形で行うのがいいか、学部事務とも相談しながら決めたい」としている。

【支援に関する問い合わせ】
2月はキャンパスに学生が少なくなる時期のため、留学生など対象を限定して支援を行う予定。学生支援のカンパや食料品提供などの申し込み、問い合わせは信州大理学部総務グループ(担当・柏原秀雄さん)℡0263・37・2535