安曇野に移住者憩いの場

趣味楽しみ交流深める

Iターン者が多い安曇野市には、知らない者同士が交流を深める憩いの場「NAC(ナック)」がある。New Azuminer’s Community(ニュー・アヅミナーズ・コミュニティー)の略称で、2004年に設立。現在、約90世帯、120人ほどが在籍している。平均年齢70歳前後の移住者が、9つの同好会でそれぞれの趣味を楽しんでいる。その中の3つを訪ね、活動の様子をのぞいた。

仲間とゲレンデ お茶会も楽しみ─スキー同好会

メンバーは約50人。12月~翌年3月の毎週木曜日、大町市の爺ガ岳スキー場で活動する。県スキー連盟参与で、松本スキークラブ顧問の水上敬さん(87、安曇野市穂高)の指導を受ける。
午前10時に、同スキー場のセンターハウスに集合するのがルール。「お茶会」をして和んだ後、1時間ほどゲレンデで滑る。ランチの後、さらに滑る人もいるが、疲れた体を温泉でほぐす人も。
新メンバーの鳥居恵子さん(69、穂高)は、「安曇野に住んであらためて良かった」と笑顔を見せる。
代表の浜石良治さん(72、穂高有明)は、「同年代の仲間と滑るだけでなく、話をしたり、ご飯を食べたりといったことがすごく楽しい」と話す。

健康・自然・会話 いいことずくめ─朝の散歩の会

元気に歩くことで体力の維持、向上や、認知症の予防になったり、安曇野の自然を満喫しながら会話することで友達が増えたりと、いいことずくめ。暑さ、寒さの厳しい時期を除いた4~6月、9~11月の毎週月曜日に活動する。
穂高有明の鐘の鳴る丘集会所に集まり、そこから目的地に向かう。桜の季節は早春賦石碑付近、紅葉の時季は霊松寺など、季節に合わせた4キロほどのコースを設定。
毎回15~20人が参加し、約1時間かけて散歩する。路傍の花に足を止めたり、身近な新しい発見をしたり。
来期代表の古川学さん(77、穂高有明)は「手軽に健康づくりができ、地域の魅力も発見できる」と散歩の面白さを話す。

認知症の予防に 「3ない」守って─健康マージャンの会

賭けない、(たばこを)吸わない、(酒を)飲まないの「3ない」をルールに楽しむ。穂高会館で毎月第1、3水曜日に開く。最近はコロナ禍で、「大きな声で会話しない」というルールも加わった。
メンバーは20人以上で、7割が女性という。初心者から上級者まで、腕前はさまざま。手先を使い、考えることで、「認知症予防に効果的では」と、代表の市田愛一郎さん(79、穂高有明)は、マージャンパイを積もる手に力が入る。
抽選で組み合わせを決めるが、参加者が多いため、出番を待つ人も。「つきが7、8割、あとは度胸!」が勝利の秘訣(ひけつ)なら、「勝っても負けても笑顔で終了」が友達づくりの秘訣という。

自由な活動で居心地がいい

会長の古川学さん(77、穂高有明)は2004年、愛知県から移住。友人に誘われ、NACに入った。「活動を通して友人、知り合いが増え、いろいろな交流につながっている」と喜び、「マスト(必須)がなく、自由。拘束もされないので居心地がいい」と魅力を語る。

同好会にはスキー、マージャン、散歩のほか、川柳、ゴルフ、ボランティア、サイクリング、男の料理教室、トレッキングがある。
また、毎月1回、市内の喫茶店を会場に、テーマを決めて「談話室」を開くのも活動の1つだ。