「子どもとネット」親の心構え

親が学びルール作りを

進学を機に子どものスマホデビューを考えている家庭もあると思います。少し前までは高校入学に合わせて持たせるケースが目立ちましたが、私が中信地区の中学生を持つ親46人にアンケートを行ったところ、71・7%が「子ども専用の通信機器(スマートフォン、タブレット、パソコン)がある」と回答。便利な反面、SNS(会員制交流サイト)を通じた、ネットいじめやオンラインゲームで高額請求などさまざまなトラブルがあり不安も多いです。そこで青少年の安全なインターネット利用について啓発を行う講座「e|ネットキャラバン」の講師で、パソコン教室あづみ野代表(安曇野市堀金烏川)の篠原寛行さんに、親の心構えなどを聞きました。
★インターネットの考え方
保護者には、子どもに「インターネットは駄目」と言うのではなく、使うことを前提に話をしてほしいと強調したいです。インターネットについて注意を促すのは、「交通安全の話をするのと同じ」という感覚で捉えてほしい。家から出掛けるときに「車に気を付けてね」と声を掛けるように。
知識のないまま親に隠れて使うのが最も危険です。中学生のSNSは、学校や部活、小学校時代の同級生とのやりとりがメイン。どれも身近な存在なので忘れがちですが、インターネットは世界とつながっていて、そこに発信しているんだということを親は時々伝えてほしいです。
★子どもに伝えるべきこと
学校で講義する際は、悪口や傷つけるようなメッセージを送ると侮辱罪や名誉毀損(きそん)罪に問われる場合があるといった法律の話や、アルバイト中に悪ふざけをした動画をSNSに投稿した結果、会社や店舗が倒産したという話もします。
安曇野市にも昨年、爆破予告のメールが届きましたが、一時的な感情で殺人や爆破予告を書き込む人がいます。本人はいたずらのつもりでも、その情報を受けて警察や地域社会など多くの人の業務や生活を脅かすことになり、偽計業務妨害罪などに問われます。
SNSやメールなどは、一度発信したら必ず発信者が分かるシステムになっているということを伝えてください。
★アンケートから見えたこと
「SNS上で悪口を書かれた」「SNS上の広告から買い物サイトへ入り、戻れなくなってしまった」といったトラブルが複数ありました。こうした事例を知ると親は「SNSを使うのはやめてほしい」と思うでしょうが、アンケート結果では45・7%が「SNSのアカウントを持っている」と回答しました。
これからの時代、インターネットやSNSがなくなることはありませんし、むしろ上手に使えば便利な面が多いです。ルールや適切に使う方法を一緒に考えていくことが大切です。
★保護者の関わり方
よく「私が分からないので、子どもと話ができない」という親御さんがいます。でも、そういう人は誰かに聞くなり講習会に参加するなりして、自ら学んでほしいと思います。親が使い方を覚えれば子どもと会話が生まれ、家族でルールを作るきっかけにもなります。
基本的に「端末は親が子に貸している」というスタンスでいいです。最初に「スマホを使う時間は〇時まで」「知らない人とつながるのは禁止」などの約束事を決め、しっかり守らせます。
子どもがルールを守るには、「車に気をつけて」と言うのと同じ頻度で注意を促す|ということを頭に入れておいてほしいです。

学校行事もなかなか思うようにできない今、子どもたちもストレスがたまっているはずです。家に居ながら友達とコミュニケーションがとれる便利なスマホなどを上手に使って、気持ちを共有したり心が軽くなったりできるといいですね。