マレットゴルフの魅力とは―サークル「なごみ会」月例会に同

マレットゴルフが新たなブームに―。長引くコロナ禍の運動不足やストレスの解消に、屋外でマレットゴルフを楽しむシニアが増えている。「発祥の地」とされる信州スカイパーク内、松本市神林のマレットゴルフ場には、寒い日も多くの愛好者が集まり、プレーを楽しんでいる。同市内でも歴史のあるサークル「なごみ会」の月例会に同行し、“達人”たちにその魅力などを聞いた。

和気あいあいと自分の楽しみ方

最低気温が氷点下7度まで冷え込んだ、2月9日の午前10時。「人なんているのだろうか」と、スカイパークを訪れると、駐車場はいっぱい、コース上にはスタートを待つの人の列が。これには驚いた。
「これでも普段の3分の1くらいだね。午後からはもっと人が多くなるよ」と、なごみ会の競技委員長、小林正弘さん(80)が教えてくれた。
この日の月例会の参加者は約40人。抽選で3~4人の組に分かれ、順次36ホールを回った。コースは形状もさまざま、起伏にも富んでいて、ホール前に思わぬ凸凹などもあり、攻略しがいがありそう。
「うまく入った」「あー、惜しい」「ホールイン」。メンバーの声が飛び交う。参加した女性は「ゲーム自体も楽しいけれど、歩きながら仲間といろいろな話ができるのもまた楽しい」。
技術を追求して高スコアを目指す人、広大なコースを回り体を動かすことや、仲間とのおしゃべりを楽しむ人など、それぞれの楽しみ方があるのもマレットゴルフの人気の秘けつなのかと思った。
この日の最高齢は内川栄治さん90歳。マレット歴20年で、「コースに出るのが生きがい」という。見事、146のスコアを出し、3位に入賞した。1位は小林さんで、スコアは140。「パー144なので、まあまあかな」と笑顔だ。
小林さんによると、芝が主体のスカイパークのコースは球が転がりやすい上、強風の日も多く、その時の状況に応じて打つ力加減の調整を強いられる難コースという。
本年度でなごみ会の会長を退く小菅欽司さん(87)は「最初20人で発足して約17年、会員も倍以上に増えた。会の名前の通り、和気あいあい、和やかで良い仲間が育ってきたと思う」と感慨深げに振り返った。

さまざまな団体交流の拠点にも

総合球技場サンプロアルウィンに近い、「かもしか」と「らいちょう」の各コースの起点となるあずまや前には、その日利用する団体名などが張り出され、訪れた人が情報をチェックしたりあいさつを交わしたりと、愛好者の交流の拠点にもなっている。
コースは冬期間も、全4コース、各18ホール全てを整備し営業している。個人なら申し込みなく自由に利用でき、用具は信州スカイパークのサービスセンター(アルウィン、陸上競技場の2カ所)で1人200円で借りられる。問い合わせ、同センター電話0263・57・2211

1人黙々、いい運動に―瀧澤さん

3、4人の組でにぎやかにコースを回るプレーヤーが多い中で、1人黙々とプレーをしていた瀧澤武美さん(80、松本市笹賀)。サングラスに、グッズがたくさん詰まったウエストポーチ姿、そこからぶら下げた手作りの「ボール取り器」が目を引く。
「健康維持のため、普段は毎日のように夫婦で来ている。36ホール回ると6キロ近く歩くから、すごくいい運動になる」と話す。
自身も「スカイクラブ」など4つの団体に所属し、松本市協会の大会で優勝経験もある実力派。今年も上位入賞を目指し、コースのコンディションや自身のショットを確認していた。

安全に活動増やせる―スポーツ用品店

1980年代半ばから、県内でのマレットゴルフの普及に貢献してきた松本市島内のスポーツ用品店「サンシャインスポーツ」。年間約1万本のスティックを製造、出荷している。
角崎勉社長は「マレットゴルフは、高齢者でも安全に活動量を増やすことのできるスポーツ」と健康面での有効性を強調。
ホームセンターなどでも入門用のスティックは買えるが、「ゲートボールのスティックと間違える人も多い。ぜひ専門店でアドバイスを受けて、合うものを選んで」と道具選びもサポートする。
同店電話0263・47・1577

若者も魅力体感―瀧澤さん・高橋さん

マレットゴルフ場にはちょっと珍しい、若者2人組も。会社の同僚同士という、松本市の瀧澤大さん(39)と安曇野市の高橋大さん(35)。ストレス解消にと初めて訪れ、道具一式を借りてプレーを楽しんだ。
最初は何回打ってもなかなかホールインしなかった2人。瀧澤さんは「小さい頃にやった経験があるくらいでけっこう難しい」。高橋さんは「ホール前の起伏などが絶妙で面白い。手応えをつかんできた」と、それぞれにマレットの魅力を体感していた。