ユニークな陶製オブジェや抽象画など宮澤好男さん個展

池田町会染の北アルプス展望美術館は21日まで、美術館近くに住む美術家、宮澤好男さん(81)の個展「圃晏(ほあん)展~モノクロームのバリアント(変型)」を開いている。ユニークな形の陶製のオブジェや、アクリル絵の具で描いた抽象画、風景画など78点が並ぶ。
作家名の「圃晏」は、「田畑に囲まれて安らいでいる人」の意味という。飯田市生まれだが、1978(昭和53)年から同町に住み、高校で美術を教えながら作陶に力を入れてきた。窯の名前も「圃窯(ほよう)」と名付けた。
信州美術会副会長や県展審査員なども歴任したが、作品に向かう姿勢は常に「既成概念からの脱出と自己脱皮」だという。笑顔を見せながら「いまだに未完だが」とも。「陶芸品が工芸品であるならば、私の近作は生活に使えないから、私は陶芸家でも工芸家でもない」とのこだわりを持つ。
会場には陶芸品として作ったころの皿やつぼなどもあるが、近作は黒っぽいオブジェが大半。かさをかぶったような小作品を組みにして1列に並べた「行脚」などを展示している。「形にこだわっていくと、色はモノクロームの方が良いように思える」と話す。
絵画は、熱い火の塊が落ちていくような「落陽」や、緑の葉を想起させる「事変」など。青と黒が主の「いつかの夏」、オレンジ色がかった「赫(あか)い大地」などもあり、こちらは色が豊富だ。
午前9時~午後4時半。大人400円、高大学生250円。月曜休館。同館℡0261・62・6600