信大大学生活アンケート 「単独」「巣ごもり」浮き彫りに

自宅で1人で勉強し、昼食も夕食も自宅で―。信州大松本キャンパス(松本市旭)の学生を対象に、2016年度から毎年行う「大学生活アンケート」の本年度の結果がまとまった。コロナ禍を反映し、日々の生活や勉強は「単独」「巣ごもり」の傾向が浮き彫りに。学生の多くが松本の交通事情に不満を感じている点は、5年続けて変わらなかった。

「交通」満足度の低さ変わらず

調査は、同大教職支援センターの荒井英治郎准教授(39)の研究室が、学生団体「信州大地域参画プロジェクトCHANGE(チェンジ)」と共同で今年1月に実施。荒井准教授の授業を受ける主に1年生が対象で、117人が回答した。
【勉強】オンライン授業が主だった本年度は、普段一緒に勉強する人数は「自分1人」が8割と、昨年の5割から大幅増。また「普段における1日あたりの勉強時間」は2時間以上が6割近くに(昨年は2割)。勉強する時間帯は夜型の傾向は変わらないが、午前中や午後の早い時間帯という回答も増えた。
オンライン授業で日常的な課題が増える一方、友達に教えてもらったり一緒に取り組んだりすることが難しくなり、「孤独で必死に闘う様子が見て取れるよう」と荒井准教授。
【食事】普段の食事は昼食、夕食ともに自宅で取る学生が圧倒的。例年だと昼食は大多数が学食を利用していたが、コロナ禍でほとんどが家で食べるように。夕飯を外食する頻度は昨年の「週1回程度」に代わり、今年は「ほとんど行かない」が最多だった。
【余暇】休みなどを1人で過ごす学生は、例年の6割から8割近くにアップし、割合は過去最多に。過ごし方は例年通り睡眠やゲームが多いが、今回は「ネットサーフィン」という回答も増えた。外出先は「イオンモール松本」が多かった。
【交通】松本市の各分野の満足度は「満足」「やや満足」の割合が高いが、交通だけが低い。回答者の多くは自転車や徒歩で移動するが、大学周辺の道路が狭い、混雑する、舗装の状態が悪いといった意見が多く、夜道の暗さや自動車の運転マナーの悪さも加わり、「県外出身者には相当な衝撃のようだ」と荒井准教授。
【政治・行政】松本市の政策の認知度は2割と低いが、例年よりも上がった。次の選挙では、5割が投票する意向を示した。「若者の政治関心を高めるための取り組み」の問いには「投票方法・場所の改善」「若者向け政策の充実」の回答が多かった。

荒井准教授に今回の調査結果の傾向や特徴を聞いた。
「学生にとって苦しい1年間だったのではないか。コロナ禍で人間関係を構築する機会を奪われ、いわゆる「大学生らしい生活」が経験できず、松本暮らしも充分に堪能できなかったことがデータから見えてくる。
学生から見た市の課題に大きな変化はない。交通事情への不満や市の情報発信の仕方などは、変わらない課題だ。選挙は「投票する」が半数まで増えた。高校での主権者教育の効果がじわりと出てきているのか。政治への関心は高まってきていると思いたい」

アンケート結果(過去分を含む)は「信州大教職支援センター荒井英治郎研究室」のホームページに掲載している。