スノーボード・フリースタイル 大月・木村 全日本デモに

スノーボード・フリースタイルの2022~23年度全日本スキー連盟(SAJ)デモンストレーターに、中信地区から乗鞍スキークラブの大月秀俊(42、松本市波田)と、大町市スキークラブの木村義一(44、同市大町)が選ばれた。アルペンと合わせ、男女計12人しかいないエキスパート。2人は互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、「一緒にデモになる」という20年来の夢をかなえた。
ともに総合滑走技術を競う国内最高峰の第18回全日本技術選手権(2月、新潟県)と、2年に1度併催される第10回デモンストレーター選考会で好成績を挙げた。2人は来季から、国内で開かれるさまざまな大会やイベントに出場し、模範滑走や技術指導などを行う。
技術選フリースタイル男子は、予選(4種目)と決勝(2種目)の合計得点で競い、技能テスト1級以上の資格を持つ北海道や東北、甲信越など全国7地区の131人が出場。
大月は、独創的な構成や滑走の美しさ、正確なコントロール技術を競う予選のフリーライディング(人工構築物)で1位に躍り出たが、斜度変化に対応した2種目のリズムキープで順位を落とし、総合8位で予選を通過。直前の練習中に腰をけがし、激痛に耐えながら臨んだ決勝は、「実力を出し切れなかった」と悔やんだが、順位を1つ上げて7位入賞した。
一方の木村は、予選はフリーライディング(中斜面整地)で転倒し、総合30位と出遅れた。決勝のフリー(人工構築物(2))で2位に入って挽回したが、総合得点は19位。
初日の予選終了後に行われたデモ選は、技術選に出場した強豪の男女53人が参加し、低速での的確な滑走や連続ターンなどの表現技術を競った。
技術選の成績も加味し、最終日のデモンストレーター認定式で名前を呼ばれた木村は「めちゃくちゃうれしかった。諦めずに続けてきてよかった。いろんな思いが込み上げてきた」とゴーグルの下で涙を浮かべた。

2人とも20代の頃からデモンストレーターを目指し、技術選とデモ選の両大会に初回から出場し続ける、いわば“常連”。「いつか一緒にデモになり、日本一の指導者になろう」と約束してから20年余りがたっていた。
大月は、技術選で3位になった18年度に初めてデモンストレーターに認定され、今回が2度目。木村は「先を越されて正直、悔しかったが、ようやく同じ土俵に立つことができる」と、仲間でありライバルでもある存在を意識する。
大月は「若い頃からずっと2人でデモを目指してきた。(木村の)苦労や努力を知っているだけにうれしい」と、自分のことのように喜ぶ。
ほかに関係分では、アルペン種目のデモンストレーターに、白馬村スキークラブの清水寛之(49、同村神城)が6期(12年)連続で選ばれた。清水は「(大月と木村の)2人は元々ポテンシャルが高い。ほかのデモにはないものを持っている。活躍が楽しみ」とエールを送る。
大月と木村は「競技人口が減る中、もっと多くの人に雪上を滑る楽しさや喜びを伝え、業界全体を盛り上げていきたい」と力を込める。