廃業した工房の紬地 得意分野生かし製品に

5年前に廃業した織物工房に残る紬(つむぎ)地を生かそうと、安曇野、松本市の50~60代の女性5人が、「あづみの紬プロジェクト」を立ち上げた。それぞれ得意な分野の技術を生かし、ブローチやマスク、パンツ、バッグなどを製作。5月17日まで、安曇野市豊科南穂高のカフェ&ギャラリー「あづみのコミューンチロル」で初の展示販売をしている。
生地はメンバーの一人、可児昌子さん(松本市梓川倭)が営んでいた自宅工房で生産した「信州紬」。糸作りから織りまで一貫して行っていたが、廃業後、かなりの反物や洋服地が残った。
プロジェクト発足のきっかけをつくったのは可児さんの幼なじみ、務台美砂さん(安曇野市三郷温)。昨年、務台さんは「残ったままの生地を多くの人に使ってもらえる方法はないものか」と思うようになり、絹製品が好きでバッグ作りが得意な友人、古畑早苗さん(三郷明盛)に相談した。務台さんはさらに、展示販売の場を求めて、チロルを運営する岡本由紀子さん(穂高有明)に相談。岡本さんは、洋服類を仕立てる山田ゆかりさん(松本市笹賀)を紹介した。
集まった5人は2月、務台さんを代表として活動を始めた。ブランド名は、蚕の体で糸を吐き出す部分を表す英語「fusula(フューザラ)」に決めた。
今回の販売品は30枚限定のパンツ(1万8000円)、「端切れまで使いたい」(務台さん)と作ったブローチ(600円)など。マスクや、帯地のバッグ類もある。希望者に反物も販売する。
午前10時~午後5時。火曜定休。チロルTEL0263・72・3322