【中村小太郎・駆け出し百姓の自然農奮闘記】#2 半農半Xで百姓

「半農半X」。農作物を作りながら個性を生かした「X」も楽しむ一番新しい「生き方」です。若い新規就農希望者の生き方スタンダードと言ってもいいです。(なんといっても時間が自由になる!)
晴耕雨読。雨が降れば田畑に出られません。「夜明け前に水を入れ、夜明けとともに閉めろ」。これは師匠から教わった水管理の極意です。日の出以降のお日様で水温をなるべく高くして生育を良くします。稲刈りが終わり、秋起こしの後は春起こしです。
天候、朝一の仕事、農閑期…。時間はそこかしこにあります。農業をやりながら、本当にやりたい「X」を楽しむ。私は文章を書いたり講演をしたりしています。本当に楽しい。この原稿も、お気に入りのカフェの片隅で書いています。音楽が好きなら、松本市で毎秋に開く野外音楽フェス「りんご音楽祭」に仲間と挑戦するのもいいでしょう。夜な夜な松本パルコ裏の伊勢町あたりでDJやってたっていいんです。
そんな生半可な気持ちで農業ができるか!とお叱りを受けそうですが、こつは簡単。「プロに聞け」。これだけで「小太郎でも」できるんです。私は2人に師事しています。NPO法人民間稲作研究所(栃木県)の谷口一成さんと、公益財団法人自然農法国際研究開発センター(松本市)の三木孝昭さんです。「転ばぬ先のプロ」とでもいいましょうか。2人とも農作業だけでなく、谷口さんは池田町の、三木さんは松川町の「給食有機化」のご指導もされています。
本当にやりたいことができて、感謝されて、ココロもカラダも健康でいられる百姓を「なりたい職業」にしましょう。合言葉は「百姓 The Dream Job」です。だって、作る人がいなくなったら、食べるものがなくなるのですよ。