疲れ目増加 原因や対策は

コロナ禍の外出自粛でテレビやパソコン、スマートフォン(スマホ)を見る時間が増え、疲れ目を抱える人が多くなった。学校の授業でタブレットを使うようになり、大人だけでなく子どもたちの目も心配になる。疲れ目の原因や症状、治療と対策について、平林眼科医院(松本市城東1)の平林博院長(71)に聞いた。

睡眠障害やドライアイも

目がかすむ、開けていられない、しょぼしょぼする、視力が落ちた|などが疲れ目の症状です。首や肩の凝りにもつながります。
パソコンやスマホなど電子機器を使って長時間、近くを見る作業が増え、疲れ目で受診する人が増えました。中高年だけでなく、近くで電子機器を見続けることでピント調節がうまくできなくなる「スマホ老眼」も若い人に急増中です。テレワークの普及や国家戦略としてのIT(情報技術)化推進もあり、疲れ目対策が必要です。

原因で一番重要なのがパソコンやスマホなどのLED(発光ダイオード)から出るブルーライト。可視光線(人が見られる光)は380~780ナノメートルですが、ブルーライトはその中でも短い方の460ナノメートルで紫外線に近い波長。体内時計に関与します。
ブルーライトは誘眠作用のあるメラトニンの分泌量をコントロールし、体内時計を正しく機能させていますが、夜間浴びると脳が昼間と勘違いしメラトニンの分泌を抑え眠気が出ません。
このため、体内時計が乱れて睡眠障害などを引き起こすほか、高血圧、精神的障害、代謝性疾患なども発症するといわれています。仕事の疲れによる疲れ目より深刻です。
もう一つ問題なのがドライアイ。涙が少なくなり目が乾いたり疲れたりする症状です。ものがはっきり見えない、目がごろごろする、光がまぶしく感じる|などのほか、目やにや充血などもドライアイの症状です。目が疲れやすくなります。
ゲームやスマホなどに集中し、まばたきをしないと涙が少なくなるほか、加齢も原因に。自律神経に関する薬の服用も涙の分泌を抑制します。

対策や治療ですが、まずは電子機器の使用時間を短縮しましょう。特に夜間は控えて。寝転がって布団の中で見るのが一番良くない。
体を温めると血行が良くなるので、入浴や目の周辺を温湿布するのもお勧めです。目の周辺を軽くマッサージするのもいいですが、眼球を直接圧迫するのはやめましょう。
コンタクトレンズを使っている人でスマホ老眼に悩む場合は、近くを見る際の緊張を和らげるコンタクトレンズもあります。
ドライアイは涙の分泌を促す目薬などで治療します。疲れ目にはアデノシン三リン酸を含む飲み薬の処方もあります。ポリフェノールやルテインなどを配合したサプリメントを試してみてもいいでしょう。
生活習慣は「早寝早起き」が一番。パソコンやテレビは1時間見たら15分休む。上目で見ると疲れるので水平か下方向で。視点も1カ所だけでなく、遠くや近くを見て、目の緊張をほぐしましょう。