【ガンズリポート】鈴木初ハットトリック

Jリーグ10季目で3人目

松本山雅FCのFW鈴木国友が、17日のヴァンフォーレ甲府戦で1試合3得点のハットトリックを初めて達成した。山雅ではJリーグ10季目で3人目(5回目)だ。
鈴木は、前半8分にMF外山凌の左クロスを頭で合わせて先取点を決め、1-3とされた後半19分には、シュートのこぼれ球を右足で押し込んだ。
プロ4季目の25歳は、1試合で複数得点も初めて。だが、なお1点を追う状況で喜びは表さない。キックオフに備えてすぐ帰陣した。
その18分後だ。MF前貴之からの長い縦パスに走り込む。DFの足先をかすめたボールが足元に。目の前にGKが出てきていた。ボールを左足に当て、勢いを殺さずにGKの右脇へ流す。自分は左脇を走り抜けた。
「(GKが)来た、外した。感覚的なプレーだった」と鈴木。無人のゴールに右足で流し込み、3点目を決めて同点。今度は喜びを爆発させた。
今季、移籍後に初めてフル出場した4日のブラウブリッツ秋田戦で初得点してから、これで3試合連続の計5得点。FWとして起用に応えているのに、印象を問われた柴田峡監督は「つかみどころがない」と歯切れが悪い。
「大きな体(186センチ、77キロ)なのにガツガツ感がない」。前線で競り合うというより、下がってボールを受けるプレーを好む。「(獲得前と)イメージが変わってきた」という。
チームは、ボールをつなぐサッカーへのモデルチェンジが途上にある。「まだまだ伸びしろがある」という柴田監督の鈴木評は、チームづくりにも重なって聞こえる。
鈴木自身は「成長している部分もある」と、相変わらず満足していない。「みんなでやろうというところが松本にはある。結果で引っ張りたい」