「粘土人形の会」30周年作品展

完成する喜びやりがいに

白雪姫や赤毛のアンなどの有名キャラクター、ドレスを身にまとった外国のお姉さん、着物姿でまりつきをする少女─。表情が豊かで、見ていると、ついほほ笑んでしまう。
今にも動きだしそうな雰囲気の人形たち。これらはみな紙粘土でできている。松本市芳野のなんなんひろばで毎週水曜に開いている「粘土人形の会」のメンバー15人が、一つ一つ丁寧に手作業で作り上げた。
6~11日、同会が発足して今年で30周年を迎えるのを記念する作品展をギャラリータカハシ(同市出川3)で開く。会員の力作50点余が、訪れる人を迎える。

発足から支える講師の小林さん

「粘土人形の会」創設当時から粘土教室で生徒に教えているのは小林倫子さん(73、松本市野溝木工)。趣味で友達と始めるうちにのめり込み、講師の資格を取得。なんなんひろばができた1990年に、同広場での活動として声が掛かり、30年間生徒に教えている。
小林さんが少し手直しすると、人形の顔がたちまちイケメンや美女に変身。生徒たちからは「ゴッドハンドの持ち主」とも呼ばれている。本や写真、雑誌、美術館の作品などを見ながら作りたいものを決めていく。絵に描かれた人物などを立体的にするのには想像力が必要だ。
手をぬらし、紙粘土を適当の大きさにちぎり、手のひらで丸め、親指や人さし指で形成していく。顔は、輪郭を形成した後、細工棒を使って目の部分を彫ったり、ちぎった粘土を鼻や唇として付け足したりしながら、理想の顔に近づけていく。手は、はさみで切り込みを入れて指を作り、手のひらは少しへこませるなどの細部までこだわる。小林さんの手にかかるとあっという間に出来上がっていくのだが、生徒は「これがなかなか難しいの」と笑う。
形成した後は固まるのを待ち、紙やすりで滑らかになるよう削っていく。それから絵の具で色を付ける。中には1年かけて作る作品もあるという。
「完成することの喜びがやりがいにつながっている」と、19年間続けている同教室代表髙山幸子さん(浅間温泉)。作品展は、初期に作った作品も手直しを加えて並べる。教室の温かな雰囲気に魅力を感じ、3年前から通う主婦の中村けさ江さん(桐)は「作り終わって、何色か混ぜてこだわりの色を塗る時が一番楽しい」と楽しそう。小林さんは「あと10年は続けていきたいですね」と笑う。
今回の作品展のテーマは「SMILEBACK(ほほえみ返し)」。小林さんは「面白い、かわいい表情が多いふふっと笑顔になれる作品です。心が穏やかになれます」と話している。
作品展は午前10時(初日は午後1時)~午後6時(最終日は4時)。同会は生徒を募集している。