四賀新しい学びの会 海外の教育事情学ぶ

松本市四賀地区の子育て中の親たちでつくる「四賀新しい学びの会」は、初のイベント「のぞいてみよう外国の学校~フィンランド編」を四賀支所で開きました。消費税率は24%と高いが大学院まで教育費無料、幸福度ランキングは4年連続で世界1位というフィンランドの公立小学校で職場体験をした2児(小学3、5年)の父で小学校教諭の瀧澤輝佳さん(同市五常)が、同国の教育事情などについて話しました。話の一部を紹介します。

★学校
2019年夏、働きながら研修する国際インターンシッププログラムで、サンタクロース村で知られるロヴァニエミの小学校に行き、剣道、相撲、書道、けん玉など日本文化を教えました。
同国は2学期制で8月が始業式。入学式はありません。子どもたちの髪の形や色、服装は自由。子どもの権利が尊重されています。

★授業
1クラス25人、日本と同じ45分授業です。10年くらい前からオンライン教材を活用していて、訪れた学校の5年生の算数の授業ではプリントはほぼありませんでした。
先生にもよりますがスマホの持ち込みがOK。リラックスするために音楽を聴きながら学習してもいい、スマホで調べたりしてもいいというスタンスです。
国として教科担任制が進んでいて、芸術教育に力を入れています。日本でいう図画工作はアートとクラフトに分かれ、訪れた学校ではクラフト専門の先生がいて道具も充実。低学年からセンスの良さを感じる作品に挑戦していました。アートもイタリアの粘土を使ったり、さまざまな形のパスタを組み合わせて絵にしたりといった授業もしています。

★給食、休み時間、掃除など
朝や帰りの会はなく、いきなり授業が始まります。休み時間は15分。この間、先生は子どもの話を聞いたりコーヒーを飲んで休憩したり。掃除は業者が行い、高学年でも午後2時すぎには帰ります。先生も3時ごろには帰宅し、持ち帰り仕事があっても1時間くらい。後は自分の時間です。
給食は食堂で、座る席は自由。食べたい物を食べられるだけ自分で盛るビュッフェ形式で給食当番はありません。給食費も無料です。
職員会議は週1回午前8~9時。職員室はラウンジのようにソファがあるだけで、雑談したり、のんびりしたりする場所になっています。
欠席など家庭からの連絡はオンライン。先生と校長のやりとりもメールです。校内に設置された防犯カメラの映像は、校長室のパソコンで見られるようになっています。雑務が少ないので教頭も事務員もいません。

★感じたこと
学校は穏やかでリラックスしていて、子どもたちも優しいです。でも家庭の複雑さは日本と変わりません。学校がいろいろな個性を認め、温かく包み込んでいる。それが幸福度につながっているのではないかと思います。

「四賀新しい学びの会」の共同代表を務める徳久麻里さん(子ども=年長、中1、中3、高3)、小林晶子さん(年少、小1)、古家節子さん(2歳、年長)の3人は、今年2月に会を立ち上げました。
きっかけは徳久さんが3年前に仕事を通して瀧澤さんに出会い、国内外の教育について話を聞いたこと。地元の小学校でも教育が変わっていく可能性を感じ、「明確なビジョンはなかったけれど、保護者同士で教育に関わる意識を持ちたかった。まずはきっかけをつくろう」と、小林さん、古家さんと共に動き始めました。
「今まで人がやっていた仕事などが人工知能(AI)に変わる時代に、今の子どもたちがいる。より人間らしく生きるための教育が大切」と3人。「教育を学校任せにするのではなく、私たちも一緒に考えていきたい。変わりつつある教育を学ぶことは、子どもとの価値観の共有に役立つと思う」と言います。
同会は今後も「のぞいてみよう-」を開く予定です。問い合わせはメールshigamanabi@gmail.com