安曇野産の食材で カップ「あまざけ」

清酒より飲みやすい甘酒の魅力を伝え、米の消費拡大にもつなげたい─と、松本地域の農家らでつくる「バジルクラブ」が、このほどカップ甘酒「あまざけ」を売り出した。
3種あり、いずれも米やこうじの風味、甘みが自慢だ。水田にアイガモを放して有機栽培するアイガモ米や無農薬の黒豆など、安曇野産の食材を使用。カップ(瓶)のリユースにも対応する。
ラベルのデザインは安曇野やアイガモ米をイメージ。イラストが微妙に異なる「ラッキーあまざけ」をまぜる遊び心も。今後「あまざけ」を使った料理教室や季節限定商品などを企画していく。
「飲む点滴」と呼ばれることもある甘酒。コロナ禍で停滞気味の地域を元気付ける「点滴」になれるか─。

加工品や新商品 料理教室計画も

「あまざけ」は、福源酒造(池田町池田)、EH酒造(安曇野市豊科高家)が醸す。
EH酒造では、湯を張った大きなタンクの中に小さなタンクを入れ、そこに蒸した米やこうじを入れて温度が一定になるようにかき回す。米は50度以上にならないように気を配りつつ、ある程度温度が上がったらふたをして、一晩寝かせれば完成だ。
バジルクラブ代表の鈴木達也さん(55、安曇野市三郷明盛)は、アイガモ米など有機栽培に取り組む生産者。福源酒造で杜氏(とうじ)としても活躍している。「こうじが関わるだけで食品は味が豊かになる。一般家庭でももっと口にしてもらいたい」。そんな思いが、こうじが欠かせない甘酒の新商品を作るきっかけになった。
「あまざけ」は、プレーン、黒豆、酒粕(かす)が入った3種。いずれも粒感たっぷりで、これまで口にしたことがないほど濃厚だ。
ラベルは、デザイナーの成田夏紀さん(30、松本市旭3)が北アルプスやアイガモを入れて考案。それぞれ向きの違うひなが描かれており、酒粕入りには親鳥が描かれたラベルもごくわずかにある。
今月中旬、鈴木さんや生産者、酒蔵関係者、飲食店主らがEH酒造に集まり、試飲会を開いた。
「黒豆は食べる甘酒というイメージ。プレーンは米の味わいをしっかり感じつつ、こうじの個性も出ている。酒粕入りはバランスがいい」。飲食店の立場で参加したアルプスごはん(同市深志3)の店主、金子健一さん(46)はそう評した。
現在、同店では黒豆あまざけをジェラートと組み合わせて提供している。
今後は、安曇野産の栗なども使った新商品開発も手掛ける方針。「豆乳と黒豆あまざけで、甘酒チャイにしてはどうか」など、試飲会で出たアイデアを踏まえて「あまざけ」を使った料理教室も開く考えだ。
「コロナ禍だからこそ、ぜひ、口にしてほしい」と鈴木さん。地元の原料を使い、地元の酒蔵で造った「安曇野発」の甘酒を、地元を代表する土産品に育てていきたいと考えている。

【メモ】
「あまざけ」は190グラムで324円(希望小売価格)。常温で1年の保存が可能。「アルプスごはん、儘(まま)に(安曇野市穂高有明)、栞日(しおりび)(松本市深志3)などで販売する。バジルクラブでは12本セットを3500円(送料別)で販売。問い合わせはメール(basilclub@gmail.com)。詳しくはバジルクラブのサイトで。