障害ある子も着物を おもいやり着物」試作

医療用補装具の製作販売「アオキメディカルブレイス」(松本市筑摩2)で働く青木孝恵さん(55)は、寝たきりや車いすで生活する子どもや若者にも着物を楽しんでもらおうと、簡単に着られる着物作りに取り組んでいる。その名は「おもいやり着物」。1日は、医療的ケアが必要な子どもを持つ母親3人に試作品を見てもらい、意見を聞いた。

素材の着物や小物など募る

着付師の資格を持つ青木さんは、写真スタジオや結婚式、成人式などでの経験を生かし、介護施設や障害者施設などで着付けボランティアとして活動している。そこで利用者や家族から「七五三や成人式などの祝いの場、夏の外出に着物や浴衣で出掛けたいけれど、洋服のようなわけにいかず諦めざるを得ない」と聞き、何とか着せてあげたいと思うように。
人工呼吸器などを付けていても、簡単に脱ぎ着ができて楽な着物は|。試行錯誤の末、体の前面だけ着物で、背中側は生地がなくマジックテープで留めるスタイルを考案。おしゃれのポイントになる半襟を縫い付けた着物を着せ、簡単に留められるように工夫した帯や帯留めなどを付ければ完成。着付けはわずか1分、軽い着心地にもこだわった。
試作品を手にした茅房栄美さん(44、安曇野市豊科)は「(子どもが)着物を着る場は、普段諦めてしまうようなイベントだったので、このような取り組みがうれしい。家族の幸せにもつながります」。青木さんは「重度の障害がある人にも着物を着てもらい、家族みんなで写真を撮る催しを開きたい」と話し、さらに改良を重ねるという。
「おもいやり着物」を作る着物や浴衣、振り袖(できれば家で洗えるポリエステル製)、帯揚げ、帯締め、髪飾り、バッグなどを募っている。