薬剤師・中医薬膳指導員中垣英美さんに聞く─ 薬膳で梅雨→夏を乗り切ろう

ぐずつく天気が続く梅雨時。気持ちが沈んだり、何となく体がだるかったり。梅雨が明ければ暑い夏が待っている。この間を元気に過ごせるよう、今から体を整えておきたい。薬剤師で中医薬膳指導員の中垣英美さん(39、松本市城西1)に、東洋医学の観点から、梅雨から夏の時季に気を付ける健康のポイントや養生法を聞き、手軽な薬膳料理のレシピを紹介してもらった。
【薬膳とは】東洋医学では、病気にならないためにいかに毎日を過ごすかを大事にします。飲み物を含め、日々口にする食べ物で、健康にしていこうという考えが薬膳です。それぞれの食材が持つ性質を知り、自分の体に合わせて選んで取り入れましょう。
【梅雨時季の特徴】「湿邪(しつじゃ)(湿気の邪気)」の影響を受けます。じめじめするので体に水がたまりやすくなります。水は上から下に下がる性質があるため、むくみや下半身の重だるさが出やすいです。むくみからくる頭痛、耳鳴り、目まいなどの症状も起こりやすくなります。また、天気が悪いので気分も鬱々(うつうつ)とします。
【養生法】水分を体外にうまく排出し、気分をリフレッシュさせる食材を取り入れましょう。水分を外に排出する作用がある食べ物は、豆類、ハトムギ、トウモロコシ、海藻、パクチー、貝類など。気分をリフレッシュするのは香味野菜(セロリ、シソ、ミョウガなど)、かんきつ類、炭酸飲料、ハーブ、ジャスミンティーなどです。
【夏場の特徴】「暑邪(しょじゃ)(暑さの邪気)」に気を付けます。まず暑さから身を守ること。そして、冷たい食べ物を取りがちになり、胃腸の働きが低下しやすいです。脱水症状にも注意が必要です。
【養生法】体の熱を冷ます食べ物は、夏野菜全般、フルーツ(スイカやメロンなど)、緑茶、ハイビスカスティーなど。汗の出過ぎを助け脱水症状を予防するのは、かんきつ系や酢など酸味のある物、梅干し。また、衰えた胃腸の働きを助けるには、おかゆや豆腐、山芋などを意識して取ります。湿気も多いので、梅雨時季と同じ食材を引き続き取り入れましょう。
【夏ばてとは】胃腸を冷やし過ぎることにより、消化や代謝が低下して体が重だるくなることです。冷房で冷えた部屋では、冷たい飲食は多くなり過ぎないようにしましょう。冷たい物を食べたら、後に温かい飲み物や火の通った物を食べ、胃腸が温かく感じる38度に保つようにします。暑い時に、一時的に冷たい物を取ることはいいですが、体がクールダウンしたら、常温の物を取るようにしてください。
【季節で飲み物を変える】季節の特徴に合わせ飲み物も変えると、食べ物より手軽で、邪気に打ち勝ちやすくなります。朝は、さゆを飲む習慣を付けることで、体の内側から温まって体温が上がり、体が動きやすくなります。
水が体内に多くなりがちな今の時季にお薦めなのはハトムギ茶、トウモロコシのひげ茶。水にミントなどのハーブやレモンを入れたハーブ水も、鬱々しがちな気分がすっきりします。
ストレスがたまっている時は、ゆず茶、レモンスカッシュなどかんきつ系や炭酸飲料を。緑茶は体の熱を冷ます性質があるので夏に多く取り、冬は黒豆茶に代えると体調を整える助けになります。
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