世界20カ国余旅した料理人・金子さんが松本に食堂

料理×アウトドアで人つなぐ

世界20カ国以上を渡り歩いてきた「旅する料理人」が、北アルプスの玄関口に食堂を開いた。
福岡市出身の調理師金子明美さん。登山やアウトドアが大好きで、昨年、槍ケ岳に登るため、松本市波田の国道158号沿いにある「ゲストハウスしましま」に宿泊。その際、住民の人柄や周囲の景色、新鮮で安くておいしい野菜が気に入り、この地に食堂を開こうと決めた。
4月末、ゲストハウスの横に「シマシマ食堂あけみごはん」をオープン。九州ではあまり見ない山菜も食材として新鮮で「その特長を生かしながら料理を考えるのも楽しい」と金子さん。ゲストハウスの利用者だけでなく、地元の人たちも料理を楽しむ。
アウトドアグッズでいっぱいの「あけみごはん」を訪ねてみた。

世界各地の料理身に付け資格も

店内に入ると、テント、机、椅子、ランタン、フライパンなどのクッカー(アウトドア向けの調理器具)が視界に飛び込んできた。アウトドア初心者の記者にとって、わくわくする空間。すべて金子明美さんの私物だ。
金子さんは大学の家政科で料理を学び、飲食業界に就職。料理作りのほか、講師も務めてきた。旅好きだったこともあり、ヨーロッパやアジア、アメリカなど20カ国以上を旅しながら、現地の料理の味も勉強してきた。
さまざまな国や地域で料理を学ぶうち、肉を含まないベジフードから多国籍料理まで、幅広いレパートリーを身に付け、スポーツフードアドバイザーの資格も取得した。7年前からフリーで活動。アスリートの食事専属トレーナーとして、選手と一緒に遠征や大会に帯同するなどしてきた。

野外活動する客「島々」で輪広げ

そんな中で偶然気に入った「島々」の地で開いた食堂「シマシマ食堂あけみごはん」。登山客が多いことから、朝5時に営業開始。季節のおにぎり2種に具だくさんみそ汁、煮卵、漬物が付いた「朝食おにぎり定食」(695円)を提供する。夜はキーマカレーやガパオライス、カオマンガイなど、日替わりで楽しめる「おかずのっけ飯」がメニューの軸だ。つまみや酒も楽しめる。
「ここにいると、いろんな人とつながるんです」と話す。客層は釣りや登山、ロードバイクなどアウトドア好きが多い。そうした人たちと、「アウトドアをやってみたいけどやり方が分からない」という記者のような初心者がともに集い、料理を食べながらつながり合える場所にできたらいい-。今後、作家や写真家らの協力を得て、アクセサリー作りや「ご飯会」などのワークショップ、展示会なども開いていきたい考えだ。
金、土曜に営業。朝は午前5~7時(前日午後9時までに予約)。夜は午後6~10時。問い合わせ・予約はメール(cotti193.com@gmail.com)またはインスタグラムで。