選んだ1冊から気付きシェア オンライン読書会

交流糧に「自分らしい人生」を

日曜の午前7時。まだ夢うつつの人も多そうな、休日の朝の1時間、その読書会はオンラインで開かれる。
集まるのは東京、大阪、宮崎など全国各地の会員。皆が自分の選んだ1冊を手に、そこから得られた気付きをシェアし、今後の行動を「宣言」する。
主にビジネスパーソンが参加する「ビジョナリー読書会」。代表を務めるのは松川村の横川理恵さん(57)。25年ほど前から在宅・自営でデザインの仕事をしており、「在宅ワーカー」の先駆け的存在でもある。
毎週開催で累計300回を超え、延べ4500人が参加する。横川さんが「毎回新たな気付きがあり、何度参加しても飽きない」と話す読書会の魅力と横川さんの生き方に興味を抱き、訪ねてみた。

知識欲の湧く濃厚な1時間

「長野県安曇野から参加の横川理恵ですー」。6日に開かれた「サンデービジョナリー読書会」。横川理恵さんも松川村の自宅から参加した。全国から集まった会員は28人。会社員、自営業、本に関わる出版社勤務、単行本の著者などさまざまだ。
各自紹介したい本を見せた後、5人程度の小グループに分かれる。そして、本に載っている事実(文章)を引用、そこから解釈(気づき)、行動(宣言)を発表していく。
この日、横川さんが選んだ本は「『助けて』が言えないSOSを出さない人に支援者は何ができるか」(松本俊彦編)。横川さんは自身の体験を踏まえ「社会的弱者は隠れたところにいると実感した」とし、「誰もが言いやすい雰囲気や、そういった場を広げていけたら」と「宣言」した。
ある会員は「食品の成分」の本から、普段口にしているものの成分の信ぴょう性や情報収集の大切さに言及。1人の発表に対し全員がフィードバックすることで、扱うテーマや話の流れも多岐かつ世界規模にまで広がる。
知識欲がかき立てられる濃厚な1時間が終わった。「いつもこんな感じです」と笑顔を見せる横川さん。時間内で全員が平等に話せるようにすることも、会では大事にしている。

物の見方広がり生活様式も変化

横川さんは松川村で生まれ育った。シングルマザーとして3人の子育ての傍ら、独学でデザインを勉強し、苦労しながら実績を積み重ねてきた。27インチディスプレーのパソコンが片腕だ。
情報収集や仲間づくりのため、早くからオンライン上のコミュニティーに積極参加。経営者らが自己実現や目標達成など自身を高め合う活動をする「一般社団法人PAG」の一員として、ビジョナリー読書会の立ち上げに関わった。
「仕事の成功には、知識と健康が不可欠」という。読書会を通して「物を見る視野や視座が大きく変わった」とも。多くの人と多くの本に同時に触れ、異なる世界や価値観を知る経験を積むことで、ライフスタイルも大きく変化した。
ほかにも生年月日からその人本来の資質を知る「門鑑定」やオンラインコミュニティーの運営など活動の幅を広げている横川さん。「自分らしく自分の人生を生きる」。この自身のモットーを、多くの人に広げていきたいと考えている。

読書会は会費月額2000円の会員制。12日を皮切りに月1回、「初めての人のための読書会」を開く予定。無料。詳しくはウェブサイト(「ビジョナリー読書クラブ」で検索)