高ボッチの名物に 手作りいなりずしと菓子販売

登山やハイキングの人に

塩尻市東部の高ボッチ山(標高1665メートル)一帯に広がる高ボッチ高原は、北アルプスや諏訪湖を望める市内有数の観光スポットだ。売店がないなど、これまで飲食が寂しかった高原で4月から、赤堀成美さん(28、塩尻町)が毎週土曜に手作りのいなりずしや菓子を販売し、訪れる人に好評だ。
市観光協会が改修した管理棟「でいだらボッチ館」のリニューアルオープンに合わせて出店した。季節の「おいなりさん」(2個300円)と、「たまボッチ」と名付けたパンケーキ(200円)を販売する。
当初はパウンドケーキなどの焼き菓子やおにぎりも用意したが、登山やハイキングに訪れて体を動かす人が多いことから、「パサパサしたものより、しっとりしたものが好まれる」(赤堀さん)と2種類に。
いなりずしは、枝豆まぜご飯や新ショウガの炊き込みご飯など、月ごとに変わるお楽しみ。パンケーキは、卵をたっぷり使ったもちもちの食感が特長だ。「どちらも高原の名物にしたい」と意気込む。

季節の食材を取り入れて

赤堀さんは諏訪市出身。大学の食物栄養学科で学び、栄養士と栄養教諭の資格を取得した。人と関わることが好きで、卒業後は接客業に就いたが、「資格を生かして仕事ができたら」と、食品を作って売ることにした。
店名は「花時」。春の花々が咲き始めるころに開業したことや、自身が作ったものを食べて「春のような、心温まる気持ちになってほしい」という願いから名付けた。季節の食材を取り入れ、メニューを変えるのがこだわりだ。商品開発は自らアイデアを出して知恵を絞る一方、「お客の要望も聞き、試行錯誤しながら成長したい」。
高ボッチのほか、6月から地域のイベントにも出店。大町市大町のコミュニティースペース「森の休息」でランチやテークアウトの提供も始める。「会場や街の雰囲気に合わせて、作るものを変えたい」とし、江戸時代の街道の風情が残る木曽地域では、フルーツ大福などの和菓子を作って販売することも考えている。
出店を地域の活性化につなげるのも目標だ。人口が減ったり、若者が少なくなったりした地域にも店を出し、「『遠いけれど、花時のこれが食べたくて来た』『食べに行ってみたい』と思われるようになりたい」と赤堀さん。「地域に人を呼び込む存在になれたら」と夢を描く。
「花時」の出店情報などはインスタグラムに。