梓川アカデミア館で「河越虎之進」展

松本市梓川倭の梓川アカデミア館で7月4日まで、コレクション展「河越虎之進|自然との対話」が開かれている。河越さん(1891~1989年)は、梓村(現同市梓川)に生まれた郷土の画家。中央画壇から離れ、信州の山や自然を写実的に描き続けた。同館が所蔵する65点のうち40点を展示している。
河越さんは旧制松本中学(現松本深志高校)卒業後、画業を志して上京。東京美術学校(現東京芸術大)に進み、黒田清輝、岡田三郎助らに師事。帝展に連続入賞などして注目を浴びるも、右足の関節炎を患い歩行困難に。闘病生活の中で故郷の山々に目を向け、松本市の崖の湯に湯治を兼ねて疎開。画室のあるかやぶきの住まいを建てて後半生を過ごした。
展示はほとんどが油彩画で、1923(大正12)年から最晩年までの作を並べた。「焼岳」や「十一月の乗鞍高原」といった風景画、身近な花木をクローズアップして描いた作品、わが子の寝顔や自画像などの人物画、静物画も。タケノコの絵の脇にローマ字や漢字が添えられた作品も印象的だ。
同館学芸員の鰐川枝里さんは「単なる写実を越えた独特な柔らかみや深みを感じる。風景や物の見方にも注目してもらえたら」。
午前9時~午後5時。月曜休館。高校生以上200円、中学生以下100円(市内の小中学生と70歳以上は無料)。同館TEL0263・78・5000