都市大塩尻高校で「寄付の教室」

理念や意義広め「社会貢献」定着を

寄付行為の理念や意義を学ぶ「寄付の教室」がこのほど、都市大塩尻高校で開かれた。大災害や五輪などを機に広まったボランティア活動のように、社会貢献活動としての寄付行為を定着させたい─。そんな思いで塩尻市の市民団体が実施している寄付教育の現場をのぞいてみた。
「教育を受けることは最低限の権利」「コロナ禍で家庭内での虐待が増えた。今こそ家庭支援に力を注ぐべきだ」「夢や目標を持った高校生が増えれば、国力は増す。高校生へのキャリア教育は未来への投資だ」
都市大塩尻高で、探求コースの1年生34人が、7班に分かれて議論を交わしていた。テーマは、各自が持つ1万円(模擬紙幣)をどのNPO法人に寄付するか|。寄付先の候補は都内の3団体。アフリカなどの児童労働を解決する「ACE」、児童養護施設などで暮らす子どもの巣立ち支援をする「ブリッジフォースマイル」、高校生向けのキャリア教育プログラムを実施する「カタリバ」。
話し合いの末、各班は寄付先を1つに絞った。結果、6つの班が寄付先にACEを選んだ。山本悠樹さん(16)は「個人が少額からできると知って、寄付へのイメージが変わった。寄付先を考えることが社会を考えることにつながり、意義深かった」と話した。
「寄付の教室」を主催したのは、2012年に発足した市民団体「信州ファンドレイジングチーム」。日本ファンドレイジング協会が提供するプログラムをもとに展開する。17年から高校や短大などで開いており、この日は松本地方では3年ぶりの開催となった。
「寄付が社会貢献活動の一つとして当たり前に行われる社会を目指したい」。同チームの吉國明夫代表(72、同市広丘堅石)は、欧米に比べて遅れているとされる寄付文化を、日本にも根付かせたいと願う。問い合わせは吉國代表TEL090・8597・2875