整体師くすのき延枝さんに聞く─慢性頭痛の予防法は?

ひどくなると仕事や家事も手に付かなくなるほど、我慢できない痛みが続くという片頭痛。特に女性に多く、近年は10代にも症状が目立ってきているという。松本市神林の慢性頭痛・肩凝り専門整体院「あす香」の整体師、くすのき延枝さん(55)に頭痛のタイプのほか、予防法や起きにくくするための体操など、家庭でもできるセルフケアを聞いた。
「頭痛にはさまざまな原因、タイプがあるが、はっきりとした理由や疾患が見当たらない、いわゆる慢性頭痛(一次性頭痛)は、大きく分けて3つある」とくすのきさん。その代表的な1つが、頭の片側または両側が「ずきずき」と脈打つように痛む「片頭痛」。2つ目は我慢できないほどではないが、頭の両側が締め付けられるように痛み、首や肩も凝る「緊張型頭痛」、もう1つが、片方の目の奥がえぐられるように鋭く強く痛む「群発頭痛」だ。
いずれも原因に血管の収縮と拡張が大きく関わっているといい、くすのきさんは、脳の血流や自律神経のバランスを整える脳内物質「セロトニン」に着目。正常な分泌を促すための手技を駆使した施術や、脳生理学者らが科学的に立証した「セロトニン活性療法」を整体に取り入れ、これまで延べ8000件以上施術したという。
最近の研究で、特に片頭痛は、起きるまでの過程に脳内のセロトニン量の増減が深く関係していることが分かってきたという。セロトニンは、正常であれば自動的、定期的に脳内で一定量ずつ分泌され、他の脳内物質の暴走をコントロールして心身の安定を保ってくれるが、過度に不足すると頭痛をはじめ、さまざまな症状を引き起こすという。
このため、くすのきさんは「日ごろからセロトニンが十分に分泌されるように体を整えておくことが片頭痛解消だけでなく、頭痛全般の予防にもなる」と説明する。
最近は、片頭痛と緊張型頭痛を併発した混在型も多く見られ、頭痛薬の飲み過ぎが原因で引き起こされる新たな頭痛も出てきているという。気を付けなければならないのは、脳や他の疾患が原因となって起こる「二次性頭痛」。▽いつもの痛みと違う▽ろれつが回らない▽物が二重に見える|などの症状がある場合は、「命に関わる危険もあるので迷わず速やかに医療機関で受診を」とくすのきさんは付け加えた。
整体院あす香TEL070・1586・4141(午前10時~午後7時、不定休、予約制)

★セロトニンを活性させるセルフケア
(1)日光を浴びる朝から午後3時ごろまでに5分程度。目の網膜が日光の明るさを感じ取ることでセロトニン活性のスイッチが入る。できれば朝日がお勧め。
(2)軽いリズム運動ウオーキングやヨガ、ラジオ体操などもいいが、効果的なのは肩甲骨回しや胸椎の回旋運動。ポイントは疲れない程度に行うこと。疲労を感じるとセロトニンが分泌されにくくなる。
★セロトニンを増やす食事
セロトニンを作る材料となる必須アミノ酸のトリプトファンを多く含む食材を摂取する。乳製品や大豆製品、ナッツ類などのタンパク質に含まれている。セロトニンの体内合成に必要なビタミンB6と、脳内でセロトニン神経のエネルギーとなる炭水化物も意識して取ることが大事。この3つが一度に取れるバナナがお薦め。