【働くママ・パパ】動物と飼い主に寄り添う

ペットシッター、訪問型ペットケアサービス「ペトロア」代表 三原千尋さん

ペットシッター、訪問型のペットケア・介護サービスを提供する「ペトロア」(松本市島立)を6月に立ち上げた認定動物看護師の三原千尋さん(38、安曇野市)。小学6年生の長女・百萌(ももえ)さん(12)と過ごす時間を大切にしながら、動物と飼い主に寄り添う仕事にやりがいを持って取り組んでいます。

「ペトロア」設立

幼いころから神奈川県秦野市の実家で猫やハムスターを飼うなど動物が身近にいた三原さん。認定動物看護師を目指し、帝京科学大学生命環境学部アニマルサイエンス学科(山梨県)に進学。片道2時間余りかけて電車通学し、動物に関する知識や技術を学びました。
卒業後は実家近くの動物病院に勤め、結婚を機に夫の一家(かずや)さん(39)の出身地、安曇野市へ。すぐに百萌さんを授かります。保育園に上がると近くの動物病院でパートで働き、検査や診察の補助、入院している動物の世話などをしました。
その動物病院である時、難病を患った犬の飼い主から「2歳になる自分の子どもの世話と、犬の看病が大変でつらい」と相談されました。「病院とは違う、ペットと家族をフォローできるサービスがあればいいのに|」。その思いがずっと頭から離れません。
そして昨年、18歳になる自身の愛犬ジャイアンが骨のがんになり、後ろ足が立たなくなってしまいました。排せつのたびに17キロある体を抱いて外に連れだし、鳴いたときは痛みを訴えている場所を探してさすりました。夜は一家さんと交代で看病しましたが、病気が見つかった約4カ月後に旅立ちました。
「言葉が分かってあげられないのが歯がゆく、切なかった。身近に相談できるところがないこともつらかった」。この体験が後押しになり、同じ志と資格を持つ女性たち3人でペトロアを立ち上げました。

「ケアマネ」のような存在に

ペトロアは「ペットと飼い主がいつまでも幸せでいてほしい」という願いを込めて、ハワイ語の「永遠」(Mauloa)から取りました。ペットが安心して過ごせる自宅で、普段通りに暮らすためのサポートをするのが仕事です。
利用者は▽出張や旅行で置いていくのが不安▽飼い主が体調不良や忙しくて世話ができない▽高齢犬などでペットホテルを利用できない|といった人など。訪問前に、ペットの性格や普段の生活習慣などを細かく聞いてプランを作成し、なるべくストレスをかけずにご飯やトイレの世話、散歩をします。
また、動物病院やペットサロンへの送迎、介護が必要なペットのケアの仕方、食事のアドバイスなどもします。「ケアマネジャーのように、気軽に相談してもらえる存在になるのが目標です」

子どもとの時間

百萌さんは6歳から新体操を始め、現在は週5日、松本市総合体育館で行う教室に通っています。練習は平日3時間、土日曜は4時間。以前より一緒に過ごす時間は減っていますが、送り迎えの車内で話したり、休みの日は百萌さんが好きなアニメを一緒に見たり、声優の話で盛り上がったりして気持ちを通わせています。
百萌さんも動物好きで、「お母さんの仕事先に一緒に行ってお世話をしたい」と言うこともあるとか。三原さんへの思いを尋ねると、「動物たちを大切にしていてすごい。いつも家のことや送迎ありがとうございます」。