
陸上の第37回全国小学生交流大会(18、19日、横浜市・日産スタジアム)男子5年100メートルに、波田小(松本市)の中矢好太朗(11)が中信地区からただ一人、県代表として出場する。一方、県大会男子5、6年1000メートルで優勝した同校6年の永田航大(11)は全国大会に同種目がないため、自身は中学での全国大会出場を目標に、今回は後輩の中矢に思いを託す。
中矢は県大会(6月20日、松本市)決勝を13秒70で、2位と100分の26秒差の接戦を制した。日本陸連が、予選の都道府県大会の全出場者の記録を集計した暫定的な全国ランキングで、同種目1829人中8位タイの好記録。全国でも上位が期待される。
「小さいころから走ることが好き。鬼ごっこでも逃げるのに自信があった」という中矢。1年前に陸上部に入って本格的に競技を始め、めきめきと頭角を現した。県大会予選の中信大会(6月)は自己記録の13秒66で、それまでの大会記録(14秒19)を大幅に更新した。
持ち味は、後半の伸び。154センチの身長を生かしたダイナミックな走りで、全国大会でも自己記録の更新を狙う。中矢は「正直、県で優勝できるとは思わなかった」と言い、「全国でどれだけ記録を伸ばせるか、自分の限界に挑戦したい」と闘志を燃やす。
県Vも種目無く後輩に思い託す-長距離の6年永田
永田も中信大会を大会新の2分50秒03で制し、県大会も2位に6秒以上の大差をつける2分53秒50で初優勝。序盤から飛ばし、「気持ちで走った」という後半に後続を一気に引き離し、一度も先頭を譲ることなくゴールした。優勝を狙っていた昨年は、新型コロナの影響で大会が中止に。「1年間我慢し、ようやく表彰台の真ん中に立てた」と喜んだ。
2年生の時に松本クロスカントリー大会の小学1、2年の部(1000メートル)で2位になり、長距離に目覚めた。4年生の時には同大会3、4年の部(同)を制し、今春の県市町村対抗小学生駅伝では2区(1.5キロ)を走り、松本市チームの総合3位に貢献した。
小学生の全国大会に出ることはできないが、「県1位は大きな自信になった」と永田。「中学でも陸上を続け、1500メートルか3000メートルで全国大会に出たい」と先を見据える。陸上部の副部長を務め、持ち前の元気と明るさで約50人の部員を引っ張る永田は「自分の分まで全国で活躍してほしい」と中矢にエールを送る。